色悪作家と校正者の純潔 (ディアプラス文庫)
色悪作家と校正者の純潔 (ディアプラス文庫) / 感想・レビュー
フキノトウ
正祐に翻弄される大吾の巻。文学談義が毎回熱いですが、漱石や鴎外など一度もないことに気づきました。なので宙人にとても共感w そして曲者な白州を「受けに」というあとがきが、とてもしっくりきました。
2019/06/20
anko
シリーズ3作目。2人の文学議論、丁々発止で面白いのだけど漱石論が絡みそれが長くて疲れた。正祐の東堂への愛情や想いの深さを語るのにつかわれてるのはわかるんだけど…。そういえば自分自身も漱石の作品は全て途中下車してた。ちゃんと読んでる人ははまれるかも。当て馬の白洲も正祐に全くその気がないので役不足だったかな。恋愛経験が全くなく駆け引きのできない正祐を幼いとかたずけてしまうのも違う気がする。無くすことをを恐れているのはお互いなのだから。サラッと読了。
2019/03/20
なみ
電子☆大吾視点からみる正祐、そしてそんな正祐の発言、なかなかよい。【全てがあなた過ぎるからです!】そんな彼の大化けが楽しみです。その後スピンオフの主人公になるこれまた当て馬だった白洲、興味深い人物です。
2021/06/22
beniko
シリーズ③。正祐の情操面での幼さと大吾への並々ならぬ愛情が際立った巻。文学賞を逃していら立つ大吾、正祐の言動の不可解さに戸惑う大吾、正祐の自分以外の男性作家との交流に心を乱す大吾と、ある意味、正祐に振り回されっぱなしの大吾。大吾の言う「おまえを持つよ」の意味がますます深く感じられたし、二人はお互いが本当に特別なんだなーと感じた。白洲は不敵ですが、大吾も正祐にべた惚れなんだと思い知らせてくれてありがとうって感じ。言葉の応酬、言い回しが独特で、この本に浸るのが心地いい。「春にして君を離れ」の登場が嬉しかった。
2018/12/22
嵩実
面白かった。自分が本読みで良かったと思える1冊。第1作こそ、大吾に振り回されて正祐の世界が開けた感があったけど、ここにきて正祐の底知れなさというか世界感に大吾と一緒に唖然茫然でした。タイトルの「の」は校正者にかかってくるのかーと改めて気づかされて、シリーズの今後がますます楽しみに。このシリーズをきっかけに紹介されている日本文学作品をいくつか読んだけど、短編だと読めちゃう自分を大発見。おまけにどれも面白く、さくっとkindleで読めてしまうお手軽さが申し訳ないほどでした。
2019/07/04
感想・レビューをもっと見る