きみとうたった愛のうた~児童養護施設でくらしたあの頃に~ (ウィングス・コミックス)
きみとうたった愛のうた~児童養護施設でくらしたあの頃に~ (ウィングス・コミックス) / 感想・レビュー
しいたけ
「いつか見た青い空」に続き、名作です。「Sunny」と同じように児童養護施設で暮らした経験を持つ著者の自伝的コミックです。ショッキングな内容はありません。ただ子どもなりにものを考え、人との距離を決め、自分を振り返り反省し、人の弱さを切なく思う日常が描かれます。そこに窺える何気ない優しさに人の崇高さを見て、たまらない気持ちにさせられます。人が好き、人は美しいと心が叫んでます。疲れたときに読む本にします。
2017/02/10
鷺@みんさー
良い本を読んだ。ちび絵は昭和のぬり絵のように可愛い。本文は少女漫画調の丁寧な絵で、施設で暮らす子たちの日常が描かれる。ものすごくつらいとかひどいことがあるわけではなく、痛みや悲しみは包み込むようにそっと、けれど確かに描かれている。しかし、施設には楽しさや喜び、そして愛もまた沢山あった。女の子を可愛くさせる天才の白浜先生の花飾りの話にグッと来る。どんな幼い子にも幼児言葉を使わないシスター。子どもを一人の人間として尊重する。とても大切なことだとしみじみ思った。彼女たちに幸あれ。
2020/02/15
ochatomo
「いつか見た青い空」姉妹編にあたる 隔月刊Wings2011~2013年掲載7題 シスターと保育士の心境を表現した作品が特によかった 解説・長瀬正子さん 連載は続いているそうで続刊を待つ 2014刊 作者ブログhttps://ameblo.jp/sweetcocoamilk/
2018/06/09
ゆにす
とてもよかったです「かわいそう」というたった5文字の枠組みの中に閉じ込めないでという言葉に、自分も既成の考え方に固まっていることに気が付きました。「優しい鎖」はごく普通の家庭の親子や夫婦の間でも問題になっている共依存のことでしょうか。白浜先生すてき。おしゃれという魔法をもっと活用したいと思いました。
2014/05/27
mochi_u
前作を上まわる力で心を揺さぶられました。主人公たちである子どもの純粋なところやずるいところ、いいところにわるいところ、そうした部分やそこから垣間みえる大人たちの姿までが描かれていて、物語に引き込まれたあとには、自分はどうだったか、これからどうするかまで考えさせられます。白浜先生とシスター、ふたりのしめすそらぞれの愛情の形がとてもよかったです。
2015/12/03
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