「資本論」全三部を読む 第6冊: 代々木「資本論」ゼミナール・講義集
「資本論」全三部を読む 第6冊: 代々木「資本論」ゼミナール・講義集 / 感想・レビュー
Caribou
本書を道しるべとして、『資本論』第三部を読んだ。第三部は不完全な草稿ばかりで、エンゲルスは、その編集に苦労した。特に第五篇の信用論は、マルクスの論考と議会の報告書などが入り組んで、読み解くのが難しい。マルクスの草稿を実際に見た大谷禎之介氏の証言から、不破は、マルクスの意図通りに信用論を復元した(Pp190-91)。不破は恐慌論に興味があり、マルクスがその原因について触れたところの解説は詳しい(85-94)。資本主義的生産がもたらす『衝動』によって恐慌が起きる、という文章の復元もすばらしい(239-41)。
2021/05/23
kadoyan
エンゲルスが完成させたという第三部。とくに第5篇、なかでも信用論では、マルクスの意図をくみきれないままの編集によって、わかりにくくなっていると解説。不破氏の整理で、読みやすくなった。第5篇の最後には、その信用論、銀行論などから、未来社会への移行論まで示される展望の見えるものとなった。
2016/04/12
yo yoshimata
再読
2012/09/15
Taira Sasaki
通称7巻本のは6冊目(以下、本書)。本書の重要性はとにかくエンゲルス編集に対して事細かに検討を加えていること。本書を読まずに原典に当たるのはなんとも怖い(特に25章とか)。資本論は19年9月から新版が刊行予定。2ヶ月に1冊ペースなので、3部は21年1月にならないと読めませんが、今から期待が膨らむ。
2019/08/16
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