スターリン秘史―巨悪の成立と展開〈3〉大戦下の覇権主義(上)
スターリン秘史―巨悪の成立と展開〈3〉大戦下の覇権主義(上) / 感想・レビュー
ひかりパパ
スターリンとヒトラーを学ばないと世界の現代史は理解できないことを痛感する。
2016/11/04
yo yoshimata
一気に読みました、不破さんのスターリン研究。「大戦下の覇権主義」というサブタイトルが示すように、第二次大戦下のスターリンやヒトラーらの言明が克明に探究されています。それにしても、地球上に勝手に自国の勢力図を設定し、それを分け合う覇権主義の恐ろしさ。「満州国」やインドネシアへの日本の「権益」まで認めるスターリンの覇権主義者ぶり。ぞっとします。こういう秩序づくりが否定されたことが、20世紀の大きな進歩の一つだったことも思いを馳せたい。
2015/05/23
kadoyan
後半、第二次世界大戦におけるスターリンとヒトラーの世界征服への野望への思惑のなかでの駆け引き。スターリンは、この野望のゆえ、ヒトラーのごまかしにだまされる。そんな野望的かけひきにひきずられる周りの国や側近はたまったものではないのではないか。しかしとうじのスターリン絶対体制にくみされた人物たちは、どうしようもない状態に。そのかけひきのなか、日本は三国同盟の一員として、世界戦略のために一肌ぬぐ役割も。スターリンの野望をとおしてだが、第2次世界大戦の全体像をあぶりだす、著者の労作。
2015/08/27
浮草堂美奈
小説の資料に。
2016/07/02
しんすけ
独ソ条約締結後の状況が語られている。本来なら、独ソ互いが確信し得る条約など締結できるはずは無かった。しかし、スターリンは自己の野望を実現するために共産主義を装った全体主義者だったのだ。納得することが不可能な多くの出来事が語られているが、ここでは本書最後の「晥南事変」に注目してみる。9000余人の中国人民革命軍が蒋介石のだまし討ちに合い殺されてしまった事件である。だが、スターリンは蒋介石から齎される報告にのみ関心を示し中国共産党を無視する。それは満州国をも自己の領分にと企むスターリンの野望によるものだった。
2016/01/02
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