舫鬼九郎
舫鬼九郎 / 感想・レビュー
二分五厘
1993.1.24
FK
最初はやや読みづらいかったが、あとはどんどん読み進められた。この表題の架空の人物以外は、主だったところが歴史上名を残している人たちだということもある。荒唐無稽といえばそうなのかもしれないが、またそうでないと面白くない。ただ人物評価としては二代将軍秀忠を「温厚」としているところが、隆慶一郎の描くところとまったく正反対であり、面白いと思った。家康のもとで二代をやったのだから温厚だと高橋氏は考えたのかも知れない。あるいは史料になにかあるのかも。このように作家がその創造力で造形していく人物像は、なかなか興味深い。
2006/06/23
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