KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

あの紫は: わらべ唄幻想

あの紫は: わらべ唄幻想

あの紫は: わらべ唄幻想

作家
皆川博子
出版社
実業之日本社
発売日
1994-05-01
ISBN
9784408532240
amazonで購入する

あの紫は: わらべ唄幻想 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

mii22.

わらべ唄には不思議な歌詞が多い。辻褄の合わないところが夢に似ていたりもする。そして、どこかもの悲しさや恐れを感じるものが多い。そんなわらべ唄を題材にした8つの短篇。夢と現の間にある薄闇のなかで聞こえてくる唄とそれに伴う幼い頃の記憶の断片にクラクラ目眩を感じるような感覚。特にお気に入りは「宙に、手毬が、ただよっている。」からはじまる「桜月夜に」と「水の面に、手が、咲いている。」ではじまる「あの紫は」。想像力を掻き立てる日本語の美しさが心地よい。

2019/04/06

リッツ

【日本の夏は、やっぱり怪談】夢も現も生も死もあわいが朧、性さえも時間さえも。あなたは誰なんだろう?私はどこにいるんだろうと境目のない世界に誘われていました。

2021/07/14

つらら@道東民

皆川祭り6。「わらべ唄」という縛りがあるせいか、皆川作品の短編集では比較的とっつきやすいですね。「薔薇」「百八燈」「あの紫は」が好き。表紙は「桜月夜に」のイメージなのか、美しい桜が描かれています。かすかに聞こえてくるのは、仏壇の奥からの澄んだ、高くうつくしい声。。。気がついたときは逃れられない、嘆美な世界でした。

2013/11/08

redbaron

夢か現か幻か…妖美な歌声が聞こえてきそうなお話。『あの紫は』は、文章から香と唄が聞こえてくる。二人の蒼然とした雰囲気、二人の周りの騒然とした雰囲気。好きだわ~

2015/04/05

non

ふと、聞えてきたわらべ唄。輪郭を保っていた「今」が、いつ聞いたとも知れないわらべ唄の旋律と共に、溶け出していく。花の香りと眠りを連れて、遠い昔の記憶の闇へと沈む。

2009/10/14

感想・レビューをもっと見る