暗闇から: 土方歳三異聞
暗闇から: 土方歳三異聞 / 感想・レビュー
いつでも母さん
やっぱり新選組モノ、特に土方を綴る話は面白い!それを北原亞以子が描くのだもの面白くないはずがない。幕末維新、土方を追う二人。一人は捨てられた恨みと言うお孝。もう一人は芹澤を討った時に逃がされた男・重助だ。敵と口にするものの、その実心底惚れているのだ。特に最後が見事だ。こんなラストも不思議じゃない。そんな事を思わせてくれる土方は、どこまでも絵になる男なのだ。
2019/03/12
アルピニア
また新たな土方歳三に出会った。物語は、歳三に人生を狂わされたと付け狙う「お孝」と元新選組隊士「平間重助」の視点で進む。佐幕派の状況が悪くなっていく中、二人の「憎しみ」「恨み」だけでは表わせない歳三への複雑な感情が、次第に変化していく(というより明らかになっていくと言った方がよいのかもしれない)過程が胸にじわりじわりと迫ってくる。そして驚きの展開と幕切れ。周りに影響を及ぼさずにはおかない強烈な光、それに惹きこまれ、弾けた「うたかた」の余韻を静かに味わった。
2019/01/08
ポチ
芹沢鴨暗殺の際、殺されずに逃げ切った男「平間重助」の視点で五稜郭で土方歳三が死ぬまでを描く。重助と連れの女性(孝)の気持ちの揺れ動きが面白く楽しめた。土方歳三はやっぱりいい男だなぁ。
2018/12/22
Die-Go
図書館本。新選組もの。筆頭局長の側近でもあり、彼の暗殺事件の際には訳あって見逃され逃亡の身となった平間重助と、新選組副長土方歳三の若かりし時に良い仲となり子どもまで孕んだのに捨てられた女のお孝が、その土方歳三への恨みを募らせ付け狙うが…。 史実を追っているものの、うまく創作を絡めている。読みやすい文体だが、新選組初心者にはなんのことやら、と言う感じになってしまうだろう。ある程度の新選組知識のある方にお勧め。★★★☆☆
2018/12/22
小雀✡ずーっと積読減強化月……
なるほど…。『暗闇から』とは、そう言う視点からと言う意味であったか。正直、なかなか話に入り込めなかった。土方サンは格好いいし、順を追って箱館までが語られているが、最後まで『私はいったい何の話を読まされてるんだ?』と言う感じが抜けなかった。 読了登録777冊目。
2019/06/19
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