KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

深追い

深追い

深追い

作家
横山秀夫
出版社
実業之日本社
発売日
2002-12-01
ISBN
9784408534305
amazonで購入する

深追い / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

みも

官舎が裏手に密接し「三ツ鐘村」と揶揄される珍妙な三ツ鐘警察署の日常。40頁ほど・7篇。交通課事故係、鑑識課現像係、盗犯係、警務課係長、生活安全課、署内№2の次長、事務職の経理課長。異なる複数の立場から組織内の軋轢や煩悶、階級社会の歪みや峻厳さを記述し、警察署の全貌を浮彫にする巧みな手法。「深追い」「又聞き」「引き継ぎ」「訳あり」「締め出し」「仕返し」「人ごと」全タイトルがぶっきら棒に感じる程、衒いがなく素っ気ない。だがその本意を知ると、先にタイトルありきかと推察したくなるほど適切で腑に落ちる。秀作人間劇。

2020/11/12

chiru

警察官七人の人生の、ほんの一部に入り込んだような感覚が面白かった作品👮 警官の人生を変えた三ツ鐘署の七つの事件。死んだ夫にメッセージを送り続ける女に想いを寄せる警察官『深追い』。交番で黙々と最前線を守ってきた巡査長の再就職探し『訳あり』。親子二代の泥刑が伝説の泥棒を追う『引き継ぎ』。自分の命と引き換えに犠牲になった命が伝える真実『又聞き』。死期を悟る老人が落とした小銭入れのメッセージ『人ごと』の5編が好き。どの作品もシンプルな反転を見せるラストと、人間の本質を突いた心理描写が見事でした🚔 ★4

2020/12/20

takaC

同じ警察署を舞台にした七話。警察小説は歴とした小説の一ジャンルだが、考えてみると警察のことは小説で書かれていることしか知らないから、実は嘘ぽいとか本当ぽいとか正確には判断できないんだよね。横山氏の警察小説は小説的に巧いと思うけど。

2015/04/26

おか

再読。街の中心部から郊外に移転した職住一体の三ッ鐘警察署の署員関わる事件解決の話。以前読んだ時にも表題作「深追い」は好きになれなかったが 今回も同じである。どの短編でも感じるのは 署員が中枢の署に戻りたいという意識ですね。私のお気に入りは「引き継ぎ」「人ごと」です。「引き継ぎ」は父から子 老人から若者への遺言の様な話。「人ごと」これは死を迎える人間の真髄を突いている、血のつながりとはかくなるものかと、、、最後迄読んで ほっとしている自分がいました^_^

2016/12/17

Makoto Yamamoto

地方都市?三ツ鐘市警察署に勤務するいろんな立場の警察官7人の人生の瞬間に入り込んだように感じる短編集。 警察内部の話、警察官自身の人生がいろんな切り口で書かれている。 チョットまどろっこしい進み方もあるが、警察官の個性の表現だと思う。 明るい物語ではないが、締めに明かるさが見える?のがいい。

2021/05/30

感想・レビューをもっと見る