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天窓のある家

天窓のある家

天窓のある家

作家
篠田節子
出版社
実業之日本社
発売日
2003-09-01
ISBN
9784408534459
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天窓のある家 / 感想・レビュー

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じいじ

さすが篠田さん、短篇でも筋立てが巧いので愉しませてくれます。表題作は、女同士の友人でも羨望が嫉妬に変わると恐ろしいです。(大学時代の同級生。一人は結婚して天窓のある豪邸に住み、ひとりは離婚して天窓を下に見る3階の古アパートに住む)。ひりつく結末が待っている。私は【手帳】が好きです。共働き夫婦。仕事、子育て(1歳)、妻の三役を懸命にこなす主人公の姿に、女の強かさを感じます。仕事の管理は、PCでなく《一冊の手帳》で管理。手帳をパタンと閉じて、会社を出れば良き母、良き妻を目指しますが…? 凄絶な結末が…。

2020/06/20

えみ

女が変わる、その瞬間を切り取った恐ろしくも想いの強いある意味怨念渦巻く物語。9人の女に纏わる9篇収録の短編集。幸せの翳に常に漂う不穏。嫉妬あり、決意あり、困難あり、諦めありの達観した女たちの生き方。人生は其々だけど凄まじい。どんな結末になろうともある時点でその心に素直に従おうと決意した時から変わる運命。決して一概に幸せとは言えないのもまた人生。ゾッとするほど冷酷で、ハッとするほど聡明。女が女で生きる息苦しさと楽しさがダイレクトに伝わってくる一冊だった。同時に男の人の幼稚さと浅はかさが哀れに思えてしまった。

2021/01/28

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

初読み。9つの短編集。嫉妬、絶望、羨望など女性のざわざわした心の裏を表現したような、毒気のあるお話ばかりでした。90年代の話であるが古臭さを感じず、プチ昼ドラのようで面白く読み終わりました。印象的だったのは「パラサイト」「天窓のある家」。のめり込むと何でも怖いなぁ。

2018/01/20

James Hayashi

9つの短編集。前半では面白いと感じたが、後半は自分の好みでなかった。「友と豆腐とベーゼンドルファー」はガッツンとくる終わり方で印象深い。「手帳」「天窓のある家」なども読み応えがある。最後の「秘密」はなぜ母に会いに行っているの一言が言えないのか理解できず好みに合わなかった。ほとんど中年でクセのある、否、個性的な女性を集めた短編集。

2015/05/23

ちゃさち

自分の夫に不倫され、夫に捨てられた女が友人の不倫を知り、友人の不倫をやめさせようと夫に知らせたりして、結局は家を燃やそうとして自分が死んでしまったりする。30万円の女性だけが急に老けたりする病気にかかるという話も面白かった。

2018/10/09

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