演じられた白い夜 (Jノベル・コレクション)
演じられた白い夜 (Jノベル・コレクション) / 感想・レビュー
NADIA
大物演出家に集められた役者たちの吹雪の山荘と、その役者たちの演じる孤島モノミステリ劇の二重に進行するクローズドサークルストーリー。面白い進め方だが、肝心のストーリー内容がイマイチだった。この作者の作品にしては残念な読後感。
2018/07/28
キムチ
奥付けを見たら近藤さん、20歳代最後の作品かも。申し訳ないけれど、初期作品でしょうね。少女漫画のような展開。演出家 神内匠は契約関係の麻子と共に舞台稽古と称して別荘に8人を集める。役者の卵らはそれぞれが初対面。ストーリーと脚本が交互に展開していき、殺人事件が相次いで起こる。なんといっても麻子の「縛られている」という関係があまりにも曖昧。彼女の呟くモノローグに温度を感じない。登場人物何れも掘り下げが余りなく、何これ?・・無論共感も持てないまま、ジ・エンド。殺人に至った経緯に至っては、書き込みが不十分なまま。
2015/07/03
pulpo8
あれ…評判が悪い…?私は文句なく面白かった。近藤さんは本当に読みやすい。それでいて軽くはない所も魅力的。演劇と実際の事件が並行して描かれる、雪の山荘物。既視感ある設定だけど、恩田陸的な演劇口調も相まって、こういう雰囲気好きなんです!とうっとり。伏線のさりげない仕込み方も素敵で、思ったよりストレートに本格ミステリしていた。心理描写も想像の余地がある最適な量で、抵抗なく引きずらず、胸にじんとくる感じ。水上良い。女性の役者の区別がつかなくて何度かページを戻ったけど(笑)。コンパクトで面白いミステリーという印象。
2016/12/02
Penguin
【図書館】脚本に擬えて事件が進んでいく。 脚本がどのように進み、事件がどうなるのか興味深く読み進めた。前半かなり引き込まれたが、後半犯人が明らかになると動機などがちょっぴり曖昧な感じがしてしまった…
2012/05/21
kei@名古屋
近藤史恵作品二十冊目。凍える島を彷彿とさせる陸の孤島での出来事。そして作中劇は文字通り海に浮かぶ孤島での出来事。愛憎劇。初期作品らしいさびしい男女ばかり集まるそんな作品でした。トリックなどはあれですが心理描写が近藤作品らしい感じでしょうかね。さてコメント日記を書きますか。
2010/09/18
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