KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

鉄童の旅

鉄童の旅

鉄童の旅

作家
佐川光晴
出版社
実業之日本社
発売日
2014-02-06
ISBN
9784408536385
amazonで購入する

鉄童の旅 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

おしゃべりメガネ

「おれのおばさん」シリーズの佐川さんが描く鉄道をからめたヒューマンものです。読みやすく、人物にも惹きつけられましたが、話の主軸がどこにあるのかイマイチぶれてしまっているような・・・。タイトルからして世に言う「鉄男・鉄子」的な話かと想像しておりましたが、内容はまったく路線が違い、結構シリアスな部分も少なくはありませんでした。個人的には色んな人物が登場する中で、主人公の奥さんが一番好感が持てました。関西訛りが物語にいいテンポになり、暗くなりかけた雰囲気をところどころ、ファインプレーでたびたび救ってくれました。

2015/09/26

みかん🍊

僅か5歳の時に一人で鉄道旅した少年、時は過ぎ大人になった彼はJR西日本の非破壊検査技師となる、妻の出産を控えて父親になる前に偶然手に入れた資料を元に自分の失われた過去を探す為その頃会った人を訪ねる、施設に育ち家庭を知らないまま育ったが鉄道を愛する事で様々な出会いに助けられて真直ぐに育ち幸せな家庭を手に入れ成長する、時系列が前後して読みにくかったのともっと旅の事も描いて欲しかったがJRの旧車両や薀蓄的な事も描かれ鉄道愛溢れた作品でした、読後感も良かった。

2019/04/03

chimako

鉄道のことを知らなくても充分楽しめる。記憶をなくし養護施設で育った鉄道マンが主人公。鉄道マンと言っても運転手や車掌ではない。車両の非破壊検査士。そんな仕事があるということにも驚き。彼がなぜ記憶をなくしたのか?彼は一体誰なのか?なぜ一人で電車に乗ってあちこち行けたのか?謎が解けるまで、読者も長い旅をする。両親を亡くし、自分の名前さえもわからない子どもに“鉄童”と名付け心から愛した人たちがいたこと。そのネットワークの素晴らしさ。最後まで明かされなかった名前。家族との幸せな未来に思いを馳せる。気持ちよく読了。

2014/06/10

BlueBerry

鉄っちゃん達(鉄道ファン)はかな~り喜びそうな本ですね。特に「乗り鉄」さんたちが喜ぶこと請け合いですね(笑。鉄童さんについては作りすぎた感も若干したけれど全体を通してはとても良い雰囲気で楽しませてくれました。ウルッと来たところもありましたよ。気持ちよく読了できたし、終盤はかなり引きこまれたのでお勧めしておきましょうかね。鉄道ファンでなくても多分楽しめると思います。

2014/03/06

それいゆ

ワム60000とかキハ81・20系といわれても私には訳が分かりませんが、鉄道ファンにはたまらない話なんでしょうね。小さな子が一人で鉄道旅をするという設定は記憶に残る物語となりました。最終章の「鉄童の旅はつづく」の話を読み始めたとたん、かすかに残る遠い記憶が蘇ってきました。そうなんです。もうこれは「フォレストガンプ」の世界だということに気づき始めました。映画の中で走っているトム・ハンクスとこの少年の旅が重なってきました。周りの人たちに福と安堵をもたらす素敵な物語でした。

2014/03/30

感想・レビューをもっと見る