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ぱりぱり

ぱりぱり

ぱりぱり

作家
瀧羽麻子
出版社
実業之日本社
発売日
2014-07-10
ISBN
9784408536484
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ぱりぱり / 感想・レビュー

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ちょろんこ*勉強のため休止中

天才少女詩人の菫。彼女と直接的、又は間接的に関わる6人の物語。まずは題名にやられた。「ぱりぱり」は菫の大好物のジャコのお菓子である。菫はおそらく発達障害だろうと思われるが、周囲の人はそんな彼女と接するうちに、自分を受け入れて前に進んでいく。圧倒的な存在感を前にした妬みや、うっすらしたもやもやを乗り越えて自己受容していくのだ。その過程が自然で感情移入しやすい。菫というよりは主役は周りの人達である。ささやかに生きる脇役も主役になり得るのだ。文章に余分な贅肉がなく、非常に読みやすい。読後感もよいし装丁も好み。

2014/10/14

hiro

瀧羽作品といえば、ほのぼの系恋愛小説やお仕事小説というイメージが強かったが、この作品は今まで読んだ作品とは、いい意味でイメージが違っていた。詩人の菫が中心の物語だが、語り手は、妹、編集者、菫に恋する大学生、菫の才能を見つけた教師、高校時代の同級生、母と代わっていく。その6人の語り手を通じて、菫の人間性・才能が明らかになっていくが、あわせて語り手たちも、それぞれ菫に影響を受けていく。菫のその後については、読者が想像するしかないが、きっと瀧羽さんと同じように、菫も新しいステージに立ったいるように思う。

2014/08/02

紫 綺

冒頭、「サラバ!」かと思うような設定で驚く。小さい頃から強烈な個性を持つ菫(すみれ)。その類まれな才能により、詩人としてデビュー。この本はそんな彼女の身近な人たち一人一人にスポットを当て、人間感情をふんわり表現する連作短編である。言葉を切り取る・・・いい表現だ。

2015/06/24

myunclek

当たり前だと思っていることが、決して正解だとは限らない。それこそ人の生きるレールは、それぞれ違うはず。子供の頃から人並み外れた行動をする菫は、詩作に才能を見出される。しかし、その才能も当たり前に商業ペースに乗るはずはなく、彼女を見守る人たちをやきもきさせたり。人生、生き急いだらあきまへん(^○^)

2016/08/17

里季

私の娘は人様の迷惑になることはなくとも、少しすみれと似た特質を持っている。「クローバー」を読んで今までの子育て時代の一つ一つのエピソードを思い出すにつれ、ほとほと疲れてしまった読後である。お話としてはとても読みやすくて構成もよく、いいと思ったのだが、如何せん我が子がいちいち当てはまるので何とも複雑な気持ちだ。うーん、ちょっと気分的に落ち込んでるときに読むのではなかったな。装丁がとてもかわいい。刺繍の図案として使いたいくらい。

2014/08/29

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