ルール
ルール / 感想・レビュー
ユザキ部長
勝っても奢らず、常に謙虚。自分自身に厳しくストイック。国民的スーパーヒローで居続けるための自分ルール。光が輝かしい反面、影は暗くても潔く、乾いている。考えれば考えるほどもの悲しいが。雪焼けした笑顔が印象的。
2017/02/05
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
【図書館本】クロスカントリーで二大会連続オリンピックの金メダルを獲得したクロカン界のレジェンド竜神。怪我で引退した彼が現役として戻るという。なぜ再び競技を続けるのか?「やり残した事があるから」という彼を取材するスポーツ記者杉本。親友だから踏み込める領域と、親友だからこそ踏み込んではならない領域。頂点を極めた者しかわからない葛藤。偉大な王者の光と闇。私たちは知らず知らずのうちにアスリート達を追い詰めてはいないのか?堂場瞬一のスポーツ物は面白い。★★★★
2018/12/24
あすなろ
何故アイツは現役復帰するのか?もしかしたらこれは、壮大なファンタジーではないのか?勝てる保証などどこにもないのに。不自然だ。このとおりのテーマを友人の目から追う堂場氏スポーツ作品。面白かった!クロスカントリーの描き込みは少なく、それを取り巻くスポーツ界の内幕を絡めた苦悩と在り様に目が離せなくなる。ここを本当は僕は書きたいのだか、書けぬ。何故ならば、それは完全なネタバラシになるから。気になる方はお読み下さいませ。読んで良かった作品。スポーツ界の有り様を考えさせられる小説と言ったら大袈裟か?
2018/03/05
hiro
堂場さんの本は『チーム』以来2冊目。オリンピックのクロスカントスキーで二大会連続金メダルを取り、国民的ヒーローとなって引退した竜神が突然現役に復帰した。竜神の旧友でスポーツ新聞の記者杉本が、復帰にあわせて竜神の伝記を書こうとする。前半はなぜ竜神が現役復帰したのかを杉本が関係者に取材するのが中心に話が進み、正直もたもたした感じを受けたが、やっと第三部からサスペンスとして動き出し、最後は題名が『ルール』の理由も明確になった。複合競技ぐらいでしか注目されないクロスカントスキーの奥深さも、少し知ることができた。
2014/12/28
それいゆ
堂場さんのスポーツ小説は、「チーム」「ヒート」「大延長」「独走」とタイトルからして分かりやすく単純明快です。クロスカントリーにおけるルールとは何?どの競技にも共通のルールしかありえない!と思ったとおりの展開でした。結末も見えていたような感じですが、物語のメインとなるレースが天皇杯というのは、盛り上がりに欠けます。オリンピック並みの大舞台を設定してほしかったです。「やり残したこと」は何か?復帰することでいらぬ詮索をされ窮地に陥ると思うのですが?でも余り深く考えずに楽しめた作品でした。
2015/01/11
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