枕元の本棚
枕元の本棚 / 感想・レビュー
pino
生活者としての津村さんの言葉にはまった。生きていれば感じる、どちらかと言うと後ろ向きのジリジリした気持ち。その心の咎の正体を気持ち良いほど言い当ててくれる。不快な症状に病名がついて初めて安心する患者のような心持ちにも似てる。ジャンルを問わず、分厚い図鑑でも知らない人物伝でも縁のない禁煙本でもとにかく読んでみよう。たちまち心が晴れるわけじゃなくても、怯まず開けば、何かが変わりそうな気持ちにさせてくれる。それは癖のある人物たちに毒されながらも、後びく彼女の作品に通じるものがある。何処かに希望が隠れているのだ。
2017/05/08
さおり
図書館本。お気に入りさんの感想に釣られて読みました。とっても楽しい本でした。そして、この本の書評に釣られて15冊も「読みたい」登録しちゃいました。ほとんどが、今まで興味を持ったことがない分野の本。あぁ恐ろしっ。津村さんの書評を読んでると、この本を読んでないなんて人生損してるんじゃないか、と思えてくるのです。とりあえず図書館で見てみて、手元に置きたくなったものについては買うことにしようと思います。だってなんかね、繰り返し読みたくなりそうな本が多いのですよ。辞典とか図鑑みたいな。
2016/09/23
ゆにこ
紹介されている中で読んだ事があるのは、ことわざ絵本くらい。図鑑や辞典は調べものに使う物だと思っていたけど、寝る前に少し時間があり、続きが気になるような本は避けたい時に読むのに適していると気が付いた。雑学の本も面白そう。
2016/08/13
kana
著作の中で時々謎の小ネタが溢れ、良い味出してたのはそういうことかと頷ける芥川賞作家津村氏の書評集。蝶図鑑、秘密結社手帖、ギリシア神話事典等、掲載本の多くはこうした雑学的知識の詰まった書籍でした。小説家ですし小説を1つくらい挙げても良さそうなのに、児童文学を除き見事に1冊もない。そしてそんな図鑑たちをなんと魅力的に愛を込めて紹介してくれることでしょう。これだから好きな作家のエッセイは楽しい!ですし、好奇心旺盛な方は面白く読めるはずです。猫図鑑を延々眺めた幼少期や国語便覧に魅せられた中学時代が思い出されます。
2017/08/14
山田太郎
名前は聞いたことあるけど、全然読んだことない作者さんですが、えらくわかりやすいし、あんまり興味ない感じの本紹介してるけど、読みたくなるので、これはこれで大したもんだと思いました。書いてる小説も読みたくなってきたので、大したもんだとおもいました、なんかえらそうだな、おれ。
2016/10/13
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