柳は萌ゆる
柳は萌ゆる / 感想・レビュー
しゃが
激動の幕末時の盛岡藩史のような流れの歴史小説だったが、実に複雑で長かった。初出は岩手日報での連載なので、きっと地元の方はわかりやすかったと推測。幕末維新の動乱に立ち向かった盛岡藩の若き藩士・楢山茂太(後の佐渡)の成長、苦悩とありよう、そして支え続けた家族の絆を描いている。貧困と重税に苦しむ百姓、一揆を収めるため空約束をする藩の重臣たち。その現実を知り、打開策を探り、寄り添い、民百姓たちも参加する「政」を夢見たある意味、先駆けてあり、孤高のひとであった。形は異なるが、私が「騙され続ける」今の政は…。
2019/01/05
ぽろん
盛岡藩、楢山佐渡の生涯。いやあ、長かったなあ。史実が背景にあるので、そちらの方に意識がいって、うわべをなぞる様な読み方をしてしまったせいもあって、中々、物語として楽しむことが出来なかった。もう少し掘り下げて欲しかったかも⁈楢山佐渡、一本、筋の通った男らしい人物でした。
2018/12/15
信兵衛
人間の生き方とはどうあるべきかを見せられた気がします。
2019/01/17
gadagiji
長かったぁ~。当時の盛岡藩のことを知ることが出来てよかったです。扇腹って言葉も初めて知りました。以前読んだ浅田次郎さんの「壬生義士伝」では主人公の幼馴染み大野次郎右衛門として登場しているけどどちらも筋が一本通っている人だなと感じました。昨秋、佐渡が最期を遂げた報恩寺に趣味の御朱印集めで訪れたほんの数日後にこの本の出版を知ることとなり勝手にご縁を感じております。
2019/02/28
カフカ
不条理な世の中に筋を通した生き方を貫いている。駆け引きも面白く、最後も感動の方向へ綺麗に持っていかれた。史実が忠実に再現されていて読みやすい。
2019/02/23
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