大連合
大連合 / 感想・レビュー
旅するランナー
爽快な高校野球小説。バスの横転事故に遭遇した成南高校。パワハラ監督騒動が勃発した鳥屋野高校。部員不足になった2校が連合チームとなって、新潟県大会に出場し、甲子園を目指します。なんとかチームを融合させようとするキャッチャー尾沢による、あれやこれやの戦略・根回し・サプライズが面白い。チームが次第に一つになっていく、胸アツストーリーなのです。箱根駅伝の学連選抜を描いた「チーム」シリーズに匹敵する、堂場スポーツ小説です。
2021/09/04
starbro
堂場 瞬一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。今の時期に相応しい夏の甲子園高校野球県大会予選スポーツ小説、スポーツ漫画のようなストーリーですが、地元新潟が舞台で、実家の近くの地名(鳥屋野、女池等)や新潟のB級グルメ「イタリアン」も登場し、懐かしく楽しめました。『1+1=∞』続編で「甲子園編」も執筆されるでしょうか? https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-53783-2
2021/07/14
いつでも母さん
高校球児が目指すのは【甲子園】今年もそんな時期が来た!堂場さんの新作はタイトル通り、新潟県の二つの高校が連合チームを結成して予選に挑むのだ。好い!面白い!熱くなって読了した。余程の強豪校でもない限り部員数は減っている現状…そうだよね、子供の数が減っているのだもの。野球だけがスポーツでもないものね。いつかこんな連合チームが勝ち進んで、堂々と甲子園出場が成るといいな。『1+1=∞』素敵な合言葉だ!ガンバレ、全国の高校球児!ガンバレ、全国の高校生!
2021/07/13
あすなろ
高校野球における連合チームが編まれた。それが一つのチームとなって勝ち上がっていくには…。それが描かれる。堂場氏ならではの明るい描写と登場人物の心情の描きと共に。正直、実際こうしたチームが編まれたとしてこう上手くはいかないのだろう。しかしそれが上手くいくのではないかと期待と希望の星化されて読者の中で昇華されてしまうのが堂場氏の筆。かつての箱根駅伝で同種の連合チームを複数描かれた事があったが、それと共に読者を虜にする氏ならでは筆味と希望を抱かせる作品であった。
2021/07/26
モルク
試合帰りのバスの横転事故で監督と部員の半数が重傷を負った成南高校と監督のパワハラにより退部者が続出し廃部の危機にある鳥屋野高校。成南のエース里田と鳥屋野のキャプテン尾沢が中学でバッテリーを組んでいたこともあり尾沢は里田に甲子園を目指し連合チームを持ちかける。地元が舞台ということも親近感が持てる。本作のような強豪校同士の連合はルール上はOKでも確かに違和感はある。それでもこのチームは感動させてくれる。鼻の奥がツーン!
2021/09/24
感想・レビューをもっと見る