水を打つ(下) (実業之日本社文庫)
水を打つ(下) (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
yoshida
【堂場瞬一祭り】新型水着FS―1は五輪で認可されず、FS―1で調整していた選手達、FS―1のメーカーSIC社は苦境に立つ。認可済みのFS―2で調整する選手達。謝罪するSIC社。吉岡社長の男気を感じる。失速するビックマウス小泉。競泳ナショナルチームのコーチとなった今岡は小泉の心の扉を開けるよう奮闘し、小泉の様々な過去を知る。東京五輪が開幕するが水着の調整不足もあり苦戦する日本競泳陣。吹っ切れた小泉。団結するメドレーチーム。引退をかける大河。彼らは最後にメダルを勝ち取る。終盤ぐいぐい読ませる筆力。胸踊る力作。
2016/05/08
ユザキ部長
ギリギリで手にしたメダルの色。この色こそが次への目標。水を打ち、水をかき、矢のように突き進む。強さの一旦を知れたのかも知れない。
2019/04/09
ミカママ
いやー一気読みでしたね。そしてラストの競泳シーン(予選、決勝とも)思わず目に涙が・・・。苦手だったはずのスポーツ小説でここまで感動できるとは!しかも水泳なんて今まで興味なかったし・・・。惜しむらくは、小泉青年の変わり身の早さ。あまりに唐突すぎて。なんだ、そんなに簡単だったんかい、という拍子抜け。堂場さんのスポーツ小説はすごい!
2013/03/10
kei302
リアクションタイム0.01を削るために、レース後にもかかわらず練習する桝本 福井 小泉の三人。ラストに向けての十数ページは何度読んでも感動でウルウル。矢沢とは置かれている状況がちがうけど、「康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかない」と話し合った入江 松田 藤井が重なって、感動倍増。どんなに努力しても、力の及ばないところで全てが決まってしまうこともある…選手の姿と対照的なオトナの世界が嫌らしすぎ。小泉の変化が嬉しい下巻。タイトルの「水を打つ」が秀逸。
2021/07/29
雪
テレビで見た世界トップの選手たちの姿はまだ記憶に新しく、大会シーンは会場で応援しているような臨場感で読み終えた。もしコロナがなければ...ラストシーンのような満場の観客の声援が響き渡る東京オリンピックを見ることができたのにと、複雑な感情を抱かずにはいられない。
2021/08/17
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