軍師は死なず (実業之日本社文庫)
軍師は死なず (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
maito/まいと
戦国時代の軍師を題材にした短編集。この手の短編集読むと、昔の文豪の方々は独特の“型”があって、最初は違和感あるけれど、読み終わる頃には妙な高揚感が焼き付いてしまう。宮本武蔵以来の(久々)吉川英治作品は読めて幸せだった、やはりこの方が描く人物は柔らかさと重厚さを醸し出すし、松本清張さんが描くと、恵瓊が正当派主人公(笑)山田風太郎氏の作品なんて、独特すぎて夢に出てきそうだ(爆)どうしても読まず嫌いになりがちな歴史小説、たまにはお好きな作家さん以外の方の作品を読むのもいいですよ♪
2014/12/16
くみ
山田風太郎、松本清張、坂口安吾、吉川英治、などなど執筆陣全員が豪華メンバーな「軍師」にまつわるアンソロジー。これはどれを読んでも、面白くないわけがないでしょう!!中でも私が1番好きだと思ったのは、オオトリの池波正太郎「紅炎」関ヶ原で負けた毛利勝永とその妻のお話。負けて山内家の預かりとなるが家庭円満な15年。そのまま安穏に暮らすのかと思いきや、大阪の陣勃発。15年経っても貫く勝永の強い意志、そんな彼を追っていく妻の於喜佐。愛はあるが筋は通す勝永夫婦に心が踊りました。池波先生の情愛溢れる筆致が本当に魅力的!
2018/06/07
ぜんこう
軍師の話がわりと好きなので借りてみました。池波正太郎「紅炎」の毛利勝永の話は今まで知らなかったこともあり興味津津で読みました。 「~死なず」やけど死にます(^^;) 軍師の魂や心意気は不滅という意味なんでしょう(^^)
2015/08/30
future4227
歴史作家の大御所が名を連ねる中、西村京太郎、坂口安吾など「えっ、この人も歴史小説書いてたの?」という意外性が楽しかった。でもやはり、新田次郎、松本清張、吉川英治、池波正太郎は別格。単に歴史をなぞるだけに留まらない、人生の悲哀を感じさせる深い作品に仕上がっている。特に池波正太郎の『紅炎』、新田次郎の『太田道灌の最期』は、名前はよく聞くけど詳しくは知らないという武将が描かれており、自分の歴史観を更に広げてくれたように思う。
2014/04/04
どらんかー
大御所陣の贅沢な時代小説群
2024/10/14
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