笑う怪獣 (実業之日本社文庫)
笑う怪獣 (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
papako
西澤保彦強化月間。突然あらわれる臭い怪獣にめちゃくちゃにされる三人組のお話。アンソロジーでこのシリーズを読んで気になっていました。いやー、あほくさい。下品でしょーもなくて。でも楽しめました。『怪獣は孤島に笑う』が好き。あ、謎解きもしっかりあります。さすが西澤さん。
2015/10/03
Walhalla
全7話の連作短編集でした。西澤保彦さんのSF作品ですので、もうどんな設定であっても驚くことはなくなりましたが、今回も色んな人物(?)が好き放題に登場します。それでも、設定された範囲の中できちんと推理されていく様子が面白いですね。著者の作品では、どちらかというと、頭から湯気が出るくらいゴリゴリ本格的にロジカルに攻めまくる作品の方が好みです。
2021/03/23
hope
ここまで脱力した本は読んだことがないかもしれない(褒めてます)。怪獣や宇宙人が唐突に脈絡なく出てきます。ナンパに明け暮れる主人公たちは、ほとんど阿呆のようです。推理や考察がロジカルに展開しますが、最終的に何も解決しません。笑 息抜きにぴったりというと失礼かもしれないが、肩肘張らずに楽しく読めて、気分転換にちょうどいい作品。西澤さん4冊目、連作短編集。★★★
2019/10/01
aquamarine
いきなりの怪獣登場になんとハチャメチャな!と思って読み進めていた一編目ですが、ラストで思わず、あれが伏線だったとは!と苦笑しました。ナンパがきっかけておかしなものに関わる3人組が何とも情けないのですが、読み進めるうちに話はどんどん本格ミステリになっていき、それとともに彼らもどんどん頼もしくなってきていつの間にかしっかりと楽しんで読み進めていました。怪獣の登場が完璧な「怪獣は密室に踊る」とアタルに同情してしまった「書店、ときどき怪人」安楽椅子探偵として秀逸で最終話にぴったりな「女子高生幽霊綺譚」が好きです。
2014/07/09
おうつき
怪獣や宇宙人、幽霊などが現れて滅茶苦茶な事態を引き起こすバカミス。当然の如くその存在の正体や秘密は明かされる事なく、時にはミステリーのセオリーすらぶち壊してしまう。一番最初の「怪獣は孤島に笑う」が真面目に考えることすら馬鹿らしくなってしまうようなトンデモ展開で、この本は大丈夫なのかと心配になってしまったが徐々にこの脱力系ミステリーに魅了されていった。「書店、時々怪人」がその中でもくだらなくて好きだった。
2020/03/21
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