走れ病院 (実業之日本社文庫)
走れ病院 (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
sin
入院中の私に次男がお見舞いにくれた本。家を飛び出し失業したばかりの次男(笑)が父の死(泣)を知らされ舞い戻った故郷で父の総合病院の建て直しに奮闘する…その過程で現代医療の矛盾に直面しそれでも努力し周囲の協力を得て解決策を見付けたと思ったとき最後に…主要な登場人物が親しみ安くいつのまにか再建を応援しながら読み進めてました。それにしても作中の「…心が折れちゃったんだ」は辛いね!因みに私は足が折れちゃいました。
2014/12/07
ぶんこ
インドへ出張中に、地方の病院長だった父が急逝し、しかも日本に戻ってみれば会社は倒産していた。 実家に戻った翔に3ヶ月間限定の病院理事の仕事が。 その病院も倒産寸前だった。 存続に向けて頑張る翔や周囲の人々に、ワクワクしながら読んでいました。 医療の現場を少し垣間見られ、病院経営が難しいのも理解出来たと思いつつ、では一部の開業医のセレブ振りは何で? 総合病院入院経験からも、勤務医・看護師の激務振りを見ているだけに不思議です。 しかも、この終わり方。 消化不良です。
2015/08/09
糜竺(びじく)
面白い読み応えのある医療小説でした。この小説には、凄腕医師やら、金持ちで幅を利かせている医者とか、何やら現実味のない登場人物は出てきません。主人公などは、医者でもなく亡くなった病院の院長の息子で、3ヶ月限定の病院理事という特異な設定です。それが、逆に斬新で引き込まれていきました。この作品の中では、病院経営の問題点や、救急医療の問題点、医者不足、医療訴訟、勤務医の激務、診療報酬点数の問題点、生活保護診察、人間ドックの問題点など、余すことなくリアルに描かれていました。読みやすく、しかも勉強にもなる作品でした。
2017/03/06
陽子
医者になるのが嫌で違う道に進んだ主人公・翔が、父の急逝を機に成り行きで倒産寸前の実家の病院の理事に。再生のために奔走。ミステリー要素もあり、気になりページが進む。登場人物らに魅力があり親近感。物語を追いながら、今まで知らなかった問題点〜人間ドッグ、生活保護診療、診察報酬点数のしくみなど、今まで考えたことのなかった側面に「へえ」と思う事がたくさんあった。綺麗事では済まされない病院経営のリアリティ。あくまでドラマではあるが、面白い一冊だった。
2021/11/14
ジュール リブレ
熱血病院もの、でなかなか面白かった。ラストは、少し意外でもう少し引っ張っても良かったかな?現実的な線に落ち着けた、というところか。
2015/06/08
感想・レビューをもっと見る