果てる 性愛小説アンソロジー (実業之日本社文庫)
果てる 性愛小説アンソロジー (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
麦ちゃんの下僕
女性作家7名による官能(性愛)小説アンソロジー。タイトルには「エクスタシー」と「果て」両方の意味が込められているんですね。その点では、虐待や駆落ちをテーマにした宮木あや子さんの「天国の鬼」がベスト。田中兆子さんの「髪に触れる指」は性交シーンが無く、洗髪の描写のみで“官能”を感じさせる筆力に脱帽です!斉木香津さんの「嵐の夜に」はオチが良いですね(笑) まさきとしかさんの「南の島へ早く」は“母”から“女”への変化の描写が秀逸です。圧巻は花房観音さんの「海の匂い」…エロ坊主・秀建は嫌いですが喝采を送ります(笑)
2022/05/31
❁かな❁
気になる女性作家さん達が生と性を描いたアンソロジー。読みたいと思っていたらお気に入りさんが送ってくれました!どの作品も官能的でドキドキしてしまいました(笑)大人の女性の心理を描かれていて、とても読みやすかったです。私は田中兆子さんの『髪に触れる指』が特にお気に入り♡切なく綺麗なお話でした*後、桜木紫乃さん『エデンの指図』、宮木あや子さん『天国の鬼』も良かったです☆斎木香津さん『嵐の夜に』、岡部えつさん『紅筋の宿』、花房観音さん『海の匂い』すごかったです!実力派の女性作家さんばかりでどのお話も楽しめました♪
2015/01/04
ミカママ
いいなぁ、とても好きな種類の性愛小説集(というジャンルがあるらしい、覚えておこう)。どの作品もツカミからしてよく、短編ながらしっかり読ませてくれる。短編集ありがちな、読み足らなさ感もなく。同年代の作家さんも多いせいか、女性の身体と気持ちを充分に表現してくれている。中でもやはり宮木さんは秀逸。「身体的にひとつになることはあっても、法的にひとつになることは永遠にない」男女をこれ以上ない妖艶さで描いてくれてます。あぁ、満足。
2015/04/27
青蓮
女性作家による愛と性を描く傑作アンソロジー。桜木紫乃さん、宮木あや子さん、花房観音さん目当てで読みました。どの作品も艶やかで濃密。中でも岡部えつさんの「紅筋の宿」の作品が背徳的な香りがして好みでした。岡部えつさんの他の作品も読んでみたい。花房観音さんが現役の京都バスのガイドさんであることを知って驚き。
2015/10/13
なゆ
田中さん、宮木さん目当てで読んだアンソロジー。宮木さん、桜木さんはそれぞれらしい作品だな~という感想。残念ながら初読の4名さんについては、官能小説では好みかどうかよく分からず。それぞれに性描写に趣向を凝らしてるのだろうという予想を裏切るような意外性の田中兆子さんの作品が一番なぜだか印象的で好きだった。あからさまなエロよりも、間接的で微妙なそれのほうが官能的に思えてしまう不思議。
2016/05/29
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