王妃の帰還 (実業之日本社文庫)
王妃の帰還 (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
今までに読んだ柚木麻子の作品の中では(とはいっても、まだ4冊目)最も軽やかなタッチ。聖鏡女学園(モデルは作家自身の通った恵泉女学園だろう)中等部の2年生のクラスを描く。物語の核となっているのはいわゆるスクール・カーストだが、深刻度はない。むしろ、女子校の持つ雰囲気と、彼女たちの日常を共にすることで共感を楽しむことができる。ノリスケ(語り手)、チヨジ、スーさん、リンダさん、そして王妃。ニックネームのネーミングにもリアルを感じるのである。柚木麻子さんにとっても楽しい日々だったのだろう。
2024/07/03
mae.dat
手にしたは良い物の、如何にも柚木さんが好みそうなタイトルでね。暫く積読コーナーの肥やしとなっていましたけど。読み始めてやはり、女子中学生のスクールカーストをテーマにしとるのね。これは迂闊に近づいてはいけない奴。と思ったけど、いやはや面白いでないの。女子学生のヒエラルキー、パワーバランスは、とても危ういタイトロープの上に成り立っている様でね。仲良しグループに亀裂も入るし、人事異動も発生するよ。フランス革命が引き合いに出されたり、ジャンヌ・ダルク(百年戦争?)も出てきてね。その辺りはもっと勉強致します。はい。
2023/11/17
しんごろ
中学生女の子4人グループのクラス内の話!女の子グループって、いろいろあって大変なのねと思わせる話でした(^^;)柚木麻子さんは、女性の友情物を書くのがうまいね(^^)ラストシーンもステキでした(^^)BGMにはサンボマスター『サンボマスターは君に語りかける』がいいかな(^^;)
2016/02/15
hiro
柚木作品をフルコンプするため、内容を知らないまま文庫化されたこの本を購入した。読み始めた後にネットでみた柚木さんのインタビューには、中学生くらいの年代に向けて書いた小説とあり、しまったと後悔したが後の祭りなので、もちろん読了した。中高一貫カトリック系女子中学のスクールカーストの中のドロドロした女子中学生の世界を描けているが、あの女性を描くのがうまい朝井リョウさんでもこれは描けないと思う。このような女性の世界を描くとやはり柚木さんが一番だと思う。ここまで来たので次は新作『ナイルパーチの女子会』を読みます。
2015/04/25
ナイスネイチャ
図書館本。女子中学生版「桐島、部活やめるって」つって感じ。スクールカースト、担任男性教師への嫉妬など男性の私には理解不能な部分が多かったです。
2015/05/20
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