遊星小説 (実業之日本社文庫)
遊星小説 (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
夢追人009
直木賞作家・朱川湊人さんの「切ない」32編のショートストーリー集ですね。著者の作品を読むのは初めてですが、切ないセンチメンタルな内容だなと予備知識はありましたが、意図的に泣かせる訳ではなく読み心地はそれ程湿っぽくはならずに爽やかでしたね。『ラビラビ』3連作は言葉を話すウサギのぬいぐるみのラビラビが影の主役で中学生の僕がクラスの中で浮いた女の子・村下香苗と知り合いラビラビに頼まれて13年付き合い結婚する話。ラビラビはその後自ら望み人工衛星に乗せられ宇宙へと旅立って他国のピエロ人形と癒やし合いの勝負をします。
2021/09/09
KAZOO
朱川さんのショートショートでどちらかというと若い人あるいはそれ以下の人が対象ではないかという気がしました。SF的な話や朱川さんお得意の若干怖い話もあります。さまざまなジャンルがあって誰にでも楽しめるような感じでした。朱川さんの未読作品も徐々に少なりつつあります。
2021/11/24
Bugsy Malone
ちょっと怖かったり、クスッと笑ったり、優しさにホロッと来たり、懐かしさにじーんと来たり、もっと続きが読みたいものもあったり、そんな話が沢山詰まったショートショート32編。朱川さんのこの手のお話しには、同世代の為か必ず昭和の匂いを感じてしまって、いつもノスタルジックな気持ちにさせられてしまいます。 小路幸也さんの解説もとても良かったです。
2017/01/20
K
あまり落ちのないショートショートに少し読み疲れしたけどぶたぶたさんのウサギ版みたいならびらびやお母さんが魔術師のお話はもう少し長い作品で読んでみたいな。
2016/12/12
あも
大切な人から頂いた本、第一弾。気軽に読めるショートショート集ながら朱川氏の魅力のエッセンスをギュギュッと凝縮。SF、都市伝説、怪談にコメディ…朱川ールドを堪能できる贅沢な1冊。そして本書を現わす色もまたセピア色だ。未来の話であろうとも、確かに浮かぶこの感情を郷愁と呼ばずして何と呼ぼう。思えば僕らが幼き日、世界は謎に満ちていた。暗闇には異形の物が息を潜め、瞼を閉じれば世界は果てしなく広がり、まだ見ぬ明日に夢を見た。そんな遠い感覚を想起するから、氏の描く世界はどうしようもなく懐かしく、切なささえも、やさしい。
2017/04/18
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