復讐の血 (実業之日本社文庫)
復讐の血 (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
あすなろ
金融テロや殺人や東日本大震災を織り込んだ300頁。読ませるんだけど、一味足らぬ感が強い。シーンが飛ぶ感じがしたから、盛り込み過ぎなのか?この後の作品が、あの不発弾なので、その過程での作品と捉えればストンと落ちるか?落ちるのである。そしてそれは、不発弾と同じ感想なのだが、もう100頁欲しいところ。そうしたら、盛り込み過ぎ感や結末の物足りなさが減るであろう。だからガラパコスは良かった。でも、読み応えある作品。この作品も、やはり相葉氏しか描けぬだろう。そして、棄民という言葉を考えさせられました。
2017/10/22
Tsuyoshi
明らかに安部内閣をモデルにしたであろう長期政権をターゲットにした殺人や金融テロを引き起こした主犯格の矢吹と仲間達。その背景には東日本大震災後、遅々として進まない復興政策や被災地民への冷遇を表沙汰にせずひたすら政権維持のために奔走する政権への私怨があったという話。実際の政権においてもおごりが見え隠れする状況でアベノミクス自体成果が出せなかったら本作以上のテロ行為も起こりつつあるかもしれないと思うと何だか恐ろしくリアリティーを感じながら読めた。
2018/05/04
アッシュ姉
単行本『鋼の綻び』からの改題。相場さんのたぎる想いが詰まった渾身作。仕掛ける側も追う側も頭脳明晰でどちらが先に目的を達するのか最後まで予想がつかず、迎えた結末に唸った。これはぜひあの方に読んで欲しい。
2018/05/31
ナミのママ
『鋼の綻び』改題。適度な厚さ、大き目の文字、そして好きな作家さん、持ち歩きに最適と選んだら、思ったとおりの読みやすさでした。歌舞伎町でヤクザがメッタ刺しにされたところから始まり、政府も絡んで大きなスケールになっていきます。でも最近の作者のずっしり重い作品ではなく、あまり考えずにストーリーだけを楽しめます。強いていうなら、深みよりスピードという感じでしょうか。これはこれで良かったです。
2017/06/01
はつばあば
初っ端から失礼します。皆さんこれ読んでと。私達本気で東京五輪を応援してます?本来なら東北復興が先でしょう。それでなくても災害につぐ災害で国民はヨレヨレ。鼻息の荒いのは五輪誘致の元ソウリと現総理。各競技にもセクハラパワハラと問題が噴出。大人しく泣き寝入りしているのは東北の・・福島の方々。それでなくても太陽光発電を無視したような原発優先。昔「♪え~ちゃんの家にジェット機が堕ちたらきっと後悔するだろう」と練り歩いたものだが、今じゃ「♪アベちゃんの家に原発があったら・・」景気景気ったって思うようになってないよね。
2018/10/23
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