モップの精は旅に出る (実業之日本社文庫)
モップの精は旅に出る (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
シナモン
図書館本。何も知らずに借りたら「清掃人探偵・キリコ」シリーズの第5弾にして最終巻だった。始めはキリコちゃんは妖精か何かと思ったらちゃんとした人間でしかも既婚者ということにびっくり。可愛らしく元気溢れるキリコちゃんとは裏腹に、出てくる事件は人間の汚れた部分を見せつけ、結構重かったです。「掃除すると頭の中も片付いてきれいになる。どんなことがあってもお掃除していれば大丈夫」キリコちゃんのように軽やかに日々の掃除を頑張ろう。
2020/03/15
佐々陽太朗(K.Tsubota)
「この本はキリコちゃんシリーズの五作目になり、そして最後の本になる」 近藤史恵さんは本書の「あとがき」の書き出しにこう書かれた。それによると近藤さんがキリコを主人公とした短編を書き始められたのは1997年だとか。私がキリコちゃんシリーズを読み始めたのが2014年8月のことでシリーズ第一弾から第四弾まで一気に読んだ。そしてとうとう本作が最後。完結ではない。しかし最後であるからにはこの後新作に出会うことはなくなったわけだ。少し寂しい気がする。しかし近藤さんの他の作品を読むことはできる。それで良いではないか。
2019/11/20
ふう
清掃人探偵キリコさんに会ったのはもう何年前でしょうか。キリコの掃除や人に対する考え方になるほどと納得しながら、シリーズを楽しく追いかけてきました。でも、もうこの本でお別れ。すてきなキリコともう会えないのは寂しいですね。「ラストケース」では、夫の大介といっしょにかなり心配してしまいました。なかなか思い通りにはいかない人生だけど、二人ならお互いを大切にして仲良く生きていってくれることでしょう。お掃除するときは、キリコの心持ちで楽しく、ですね。
2019/05/19
ふじさん
偶然手にした本は、サクリファイスシリーズやピストロシリーズを書いた作家の作品。2つのシリーズを愛読していたので、読んだ後には違和感が残った。キリコちゃんシリーズ5作目で20年以上続く作品の最終巻。キリコは清掃員をしながら事件を解決する名探偵という設定。軽く明るいタッチの謎解きの作品で、一気に読んだ。別な近藤史恵がここにはあった。
2021/09/01
まさきち
おしゃれで元気一杯の清掃員・キリコちゃんが身の回りで起きた事件を明るく解決していくモップシリーズ第5弾。そんな彼女とは対照的に、それぞれの事件の裏には人の悪意が渦巻いていて、物語に溢れている明るい雰囲気との対比も面白い。この巻がシリーズ最終巻というのは本当に残念で、本を閉じるのが躊躇われた一冊でした。
2022/05/23
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