動乱! 江戸城 (実業之日本社文庫)
動乱! 江戸城 (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー
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オムニバス短編集です。江戸城のことなので仕方ないとは思うのですが 、ずいぶんと大奥の話が多いなと思いました。印象の薄い4代将軍が、やさしくて思いやりがあったとか、悪役としてしか教科書に載らない田沼父子や荻原重秀が悪く書かれていないことなどから、認識をあらためる部分もかなりありました。家光の異母弟の保科正幸は、やはり名君として素晴らしい判断と決断力の持ち主であったことが確認できました。飢饉や大火のすさまじさにも驚かされました。最近あまり行っていませんが、勤務先大手町だった時には、皇居東御苑によく行きました。
2021/04/06
Book Lover Mr.Garakuta
自分に取っては新鮮味たっぷり、江戸城で天下を揺るがす衝撃的な出来事や事件に身も震える。
2019/10/06
TITO
浅田次郎に惹かれて読んだけど『柘榴坂の仇討』は読んでた。久しぶりに読んでみても、なんとも味のある素敵な話。じんわり心に染みる。他の作家の話も面白かった。大奥怖い😱
2019/10/05
やむやむ
江戸幕府の開府~終焉の後まで時系列に八人の作家さんの江戸城が出てくる短編を編んだアンソロジー。動乱!と勢いのある言葉がタイトル付けされてるけど、お城の内や外でそれぞれの作家さんが繰り広げている暗躍や人情の物語が楽しめる趣向のようです。「柘榴坂の仇討ち」(浅田次郎)が良かった。読み終わってジーンときました。町女房となった元大奥女中の話「藤尾の局」(宇江佐真理)も宇江佐先生らしい落ち着いた町屋の人情ドラマ。「忍法肉太鼓」(山田風太郎)はちょっと私の趣味ではないが江戸城内でこんなことが…という印象は強く残った。
2020/12/03
rinrinkimkim
忍者が大奥に忍び込み、女子を妊娠させる物語がなんとも哀れ。女子も気の毒だが、忍者とてリーマン同様に宮使えはNOと言えないんです。仲間を討ち果たし、枯れ木のように死んでゆく。命令される側の悲哀に満ちた物語でした。堀田正之は組織に翻弄されながらも名君として名を残したとはいっても、歯がゆい思いや悔しい気持ちで家を守ったかと思うと時代が違っていても守るべきものを守るには白い鳥すら黒と言わねばならないんですよねえ。
2023/11/21
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