KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

向日葵を手折る (実業之日本社文庫)

向日葵を手折る (実業之日本社文庫)

向日葵を手折る (実業之日本社文庫)

作家
彩坂美月
出版社
実業之日本社
発売日
2023-06-05
ISBN
9784408558097
amazonで購入する Kindle版を購入する

向日葵を手折る (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

さてさて

『あの季節は、何もかもが、特別だった』。『胸の奥に微かな痛みを覚える。名前のない、けれどずっとそこにある感情』。父親の急死をきっかけに『山形の桜沢という集落にある母の実家』へと移り住むことになった主人公・みのりの四年間が描かれたこの作品。そこには、みのり、隼人、そして怜という三人の青春の一コマが描かれていました。山形の自然の美しさを鮮やかに映し取ったこの作品。『向日葵男』という謎の存在を追うミステリの醍醐味に酔うこの作品。この一冊だけで彩坂美月さんのファンになってしまうこと請け合いの素晴らしい作品でした。

2023/10/28

よっち

父親が突然亡くなり、山形の山あいの集落に引っ越した小学校6年生の高橋みのり。そこで仲の良い二人の少年・怜と隼人に出会う青春ミステリ。分校の同級生と心を通わせはじめた夏、「向日葵流し」のために植えられていた向日葵の花が切り落とされた事件、時折見え隠れする不穏な向日葵男の存在。成長とともに少しずつ変わってゆくみのり・怜・隼人三人の関係があって、繊細だったその関係の裏にあった構図も明らかになってきて、子供ゆえのままならなさを突きつけられながらも、それでもその時の精一杯で頑張った結末がなかなか印象的な物語でした。

2023/06/06

アヤ

結構な厚さだったが途中からぐいぐい読み進めてしまった。父を亡くした事により、母の実家のある山形・桜沢へ移住することになった小学生のみのり。向日葵男という不気味な存在が囁かれる集落で多感な時期を過ごす物語。数年を描くがゆえに初年はともかくぽんぽんと季節は移ろうのだが、雑な印象はまったくなく、丁寧に描かれている。向日葵男の正体は実ははっきりしてない。起こる事件の犯人はちゃんと明らかになるけど。

2023/07/27

読書と紅茶🥰

いや~これはもう大人のためのジュブナイルですね😂雄大な自然描写と、主人公たちが子どもから大人へと成長していく過程が丁寧に書かれていました。ひとりの少女とタイプの異なる少年ふたりという少女漫画的な設定も懐かしさを感じます🥰単なるハッピーエンドとは異なるラストが余韻に残ります。

2023/09/18

優日

「ふいに、水に入っていって、流れていく花を残らず拾い集めたいような衝動に駆られた。暗い水面をゆらゆら、ゆらゆら、光が流れていく」

2024/04/24

感想・レビューをもっと見る