好色屋西鶴 第2部
好色屋西鶴 第2部 / 感想・レビュー
ツキノ
ずっと沈黙を守っていたおあき、娘のお幸が真正面からぶつかってきて逃げ出す。「あんさんが地獄ですのや」と言われる西鶴あやしい幽霊なのか、実在するのかわからない美貌の世之介。亡くなった夕霧も出てきた夢の描写がクライマックス。「浮世のことなら、なんでもおもろいのや」娘の死からのラストが圧巻。栗本薫さんの作品を読んだのは初。『「元禄初の流行作家」というキーワードを軸に展開してゆくうちに、実在の井原西鶴が、というのではなく「私のこの西鶴」が、私にとっては非常に好きな、親近感を覚える人物になりました』
2021/01/30
Tanaka9999
1995年有楽出版発行の単行本。上巻は話の道筋が読めるような気がしたが、下巻はさっぱり話の道筋が読めない。しかし、夢の中で他者からなんらかの刺激を受ける場面、抜け出した後の一種虚脱した場面というのは、この作者にはよくあるパターンのような気がする。松尾芭蕉と井原西鶴が同時代人というイメージがなく、西鶴が元禄文化の代表的小説家なのに対して松尾芭蕉は少し前という感じで、元禄文化というイメージがなかった。実際は芭蕉は元禄文化の代表的俳人。中学の日本史で出てきたはずなんですが。
2020/06/24
kaizen@名古屋de朝活読書会
実業之日本社から刊行された,週刊実話に連載の小説。 元禄初の流行作家である西鶴を,栗本薫視点で書いたもの。 「主人公西鶴の心理」を書き表していることがあとがきにある。 あとがきに連載のイラストを書かれた若菜等との対談の話がある。 冊子体になった際には削られたのであろうか。
2012/02/13
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