サルトル全集 (第16巻)
サルトル全集 (第16巻) / 感想・レビュー
新田新一
サルトルによるボードレール論です。詩人の一生なのに詩のことにはあまり触れられず、人の一生を実存主義の哲学に無理に当てはめているところがあります。でも、この本は本当に面白かったです。難解な実存主義が、実在の人物に即して論じられるので、理解しやすくなります。人間は自由な存在で、瞬間瞬間の自分の決断と行動に責任を持たなければならない、という生き方ができなかった人物としてボードレールが描かれています。逆から言えば、完全な自由と社会の規範の板挟みになったことが、ボードレールの詩に深みを与えていると言えます。
2024/10/31
Elstir
ボードレールをサルトルの実存主義的人間観の枠組みの中に落としこんで、ボードレールの詩よりかはその人間としての奇妙な性質について書かれたもの。ボードレールについてというよりはサルトルが具体的な一個人についてどういう分析をしているかに目がいった。
2013/09/18
さく
一息で読めた。サルトルは初めて。よく聞く用語いっぱい飛び出してきた。
2017/02/03
マクターぺースン
痛烈で笑顔になれる
2018/02/22
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