モイラ (ジュリアン・グリ-ン全集)
モイラ (ジュリアン・グリ-ン全集) / 感想・レビュー
Hiro
全く未知の本書を読んだのは、遠藤周作の「深い河」で言及されていたからだ。あの小説に出て来る主人公の献身的なキリスト者を堕落させようと企む、もう一人の主人公の女性が本書のモイラに例えられていた。で、本書の方は、何とも不思議な、陰鬱で恐怖をそそる面もあり、最後は緊迫感に溢れた、ちょっと異色の物語だった。主人公があまりに潔癖過ぎるし登場人物の言動が唐突に感じられることも多くまたモイラの登場場面も意外に少なくて後半までそれほど入り込めなかったが最後は面白く読んだ。でもこんな事って、本当にあるだろうか?
2021/10/05
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