『菜根譚』からはじめる つながらない関係――世間に染まらず、世間を生きぬく
『菜根譚』からはじめる つながらない関係――世間に染まらず、世間を生きぬく / 感想・レビュー
kum
菜根譚の教えを基にした心の持ち方。自分にとっては耳痛いことも多かった。心に留めておきたいこと→心に生ずる煩悩は実在性を持っておらず、全ての思考は錯覚。それらが実在すると思い込むことが心と体にダメージを与える。事実は事実のままで良いも悪いもない。そこに執着しないことによって自然に心は落ち着き自由になる。全ては諸行無常。快にも不快にも執着せず、その波に静かに従う。
2020/01/09
aloha0307
菜根譚を媒介にして、小池尊師の思索がさらなる深みへと至った感がある。俗世(特に会社社会)のあれこれが全て本書で説明できるのには驚いた。終章の「私」は本当は実在しない、と説かれるところは思索の浅い己には十分消化できなかったが肯けるものであった。”怨み は相手に損害を与えたり批判することで生じるのではなく、己の人徳を相手に感じさせることで生じる” というくだりにはドキッとしてしまった。達観/諦観しているさまを見せると、会社社会では受け入れられることはあり得ず、いいことは決して無いのです(本書と矛盾しますが)。
2017/08/27
きりん★
心が最近弱っているので内容が響いた。菜根譚を元に著者である禅を指導されてるご住職さんが書かれたもの。 物事に執着せず、周りに流されずに満ち足りた心にできるように、名言が書かれている。実践できるようなれれば悩むこともないだろうけど。良い本なので再読したいです。
2019/07/12
文章で飯を食う
心も考えも感情も、自然に湧いてくるもので、私のものというものは無い。それが、瞑想と観察により、腑に落ちれば一切の苦を去ることができる。何しろ自分は無いのだから。とりあえず、心が動いたときに、見ることだな。
2018/01/14
ミー子
菜根譚の文章を解説しながら、著者の小池龍之介氏が、仏教の教えや境地を述べた本。小池氏は、仏教を頭で学ぶだけではなく、修行や仏道実践を積み重ねて体得できる境地を体験しているような気がする(それを悟りと言うのかもしれない)。以前の著書よりも、修行が進んでいる感じがする(私が言うのはおこがましいが)。また、道元禅師が若い頃に抱いた「本来の心が清浄ならば、なぜ修行する必要があるのか」という疑問についても、小池氏の修行を通じて体験的に得た答えが、しっかり書いてあった。 素晴らしい内容の本だった。
2017/10/14
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