心理療法家の人類学: こころの専門家はいかにして作られるか
心理療法家の人類学: こころの専門家はいかにして作られるか / 感想・レビュー
くろねこ
人類学的な見方が私に馴染みがないこともあってか、難しいところもありましたが、面白かった。どこが、何故、心理療法家の専門職集団は他の専門職集団と異なるのか。外側からみたらどう見えるのか。そもそも分析理論はひとつの神話、という理解に同意しつつも、そこに真実や確からしさ、リアリティを感じていたりもする。その神話は何をもたらすのかを相対化し自己省察し語る段階にきていて、むしろそれが出来るのが精神分析なのではと思ったりもしました。
2024/02/18
イチイ
イギリスの精神分析の訓練機関におけるフィールドワークをまとめた学術書。(精神分析の)心理療法家という独特の分化や価値観、組織や行動規範を持った人々が、訓練機関によってどのように作られていくのかを調査することで、精神分析という神話の脱神話化を行う。人類学の本を読んだ経験が少ないこともあり、学術書としての構成のされかたに戸惑いも感じながら読んだ。個人的には特に精神分析理論に対する違和感や異議申し立てがいかに無視されたり無力化されていくかを扱った第4・5章が特にスリリングだった。大変勉強になった。
2018/09/03
素人
監訳者の東畑開人氏が解説で述べている通り、心理療法共同体に関する既存の社会学的・人類学的議論が分かりやすくレビューされている。ここから色々読んでいけそうな感じ。個人的には「疑惑のマネジメント」に関する議論が面白かった。また、解説の中で筆者が現役の心理療法家でもあると知って驚いた。人類学者であることと心理療法家であることをどのように折り合いをつけているのだろうか。
2024/10/10
ishida
むつかしかった…が、訓練機関のくだりはどの分野でもそんな感じだろうと思った
2021/10/02
言いたい放題
ティッシュの箱を見せるか見せないか問題
2024/03/26
感想・レビューをもっと見る