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文豪の死に様

文豪の死に様

文豪の死に様

作家
門賀美央子
出版社
誠文堂新光社
発売日
2020-11-05
ISBN
9784416519493
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文豪の死に様 / 感想・レビュー

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trazom

樋口一葉/二葉亭四迷/森鴎外/有島武郎/芥川龍之介/梶井基次郎/小林多喜二/岡本かの子/林芙美子/永井荷風の十人。「一死因一文豪」のルールらしい。「死に様」と言うが、内容は「生き様」を鋭く分析。思い付きの感想ではなく、各文豪の文章をもとにプロファイリングするという手法に納得感があり、著者独特の視点がとても面白い。檸檬を置き去りにして小説で告白する梶井基次郎は現代のバカッターと一緒とか、小林多喜二のタキへの愛情は「己のヒロイズムのために利用しただけ」など、(賛同するか否かは別にして)新鮮な指摘ではある。

2020/12/21

けぴ

森鴎外: 馬鹿らしいと叫びながら死んだらしい。エリートながらがんじがらめの人生に嫌気があり馬鹿らしい人生であったなあ、ということでしょうか? 好き放題して79歳まで長生きした挙句、死の直前まで元気に過ごしていた永井荷風と対照的。芥川龍之介: ぼんやりした不安を抱えて35歳で自殺。家系に発狂した人がいて自分もそうなるのでは?が理由。長生きしたらどれだけの作品を残せたか…過去に沢山の評論があるとの理由で定番の文豪である川端康成、太宰治、三島由紀夫を取り上げなかったのは残念でした。梶井基次郎、岡本かの子は未読。

2021/09/23

禿童子

「死に方」という一点から作家の人生を逆に映し出せばどうなるかという趣向。最近何やら日本文学の「文豪」と呼ばれる人々にスポットライトが当たっている。太宰も三島も川端も(漱石も)本書では取り上げていないが、一葉、鴎外、芥川は定番どころ。有島武郎は「愛の流刑地」を思い出しながら。岡本太郎のお母さん(岡本かの子)と永井荷風の死に様は知らなかった。歴史的存在になると迂闊な死に方はできませんな。合掌

2021/06/15

かめりあうさぎ

文豪の死に様を描くことでその生き様を知る。樋口一葉、二葉亭四迷、森鴎外、有島武郎、芥川龍之介、梶井基次郎、小林多喜二、岡本かの子、林芙美子、永井荷風。病死、自死、心中、果ては拷問死まで。作品として好きなのは晩年の森鴎外と梶井基次郎なので特に興味深く読んだ。岡本かの子とは岡本太郎氏のお母様。著書の主観がおおいに発揮されているエッセイのような文章ですが、参考文献の多さに裏付けされた持論は本当にありそうだなと思わせてくれる。大正時代の作家が中心だが、現代に落とし込みながらの考察は親しみがあり分かりやすかった。

2021/08/26

あじ

巻末に収録している著者と京極夏彦さんの対談を読んで、私は感想を端折りたくなった。というか書けなくなりました(京極さんの考察力高すぎ)。でもこれだけは私からもお伝えしたい、著者の切り口が冴えていて面白かったです。

2020/12/07

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