小説 ブラック・ジャック (APeS Novels)
小説 ブラック・ジャック (APeS Novels) / 感想・レビュー
starbro
小学生の時に良く読んだ手塚治虫の「ブラック・ジャック」を瀬名 秀明が小説で現代に蘇らせたので、懐かしく読みました。著者の「ブラック・ジャック」&手塚治虫愛が強く感じられる作品、オススメは第四話『女将と少年』です。小説ではピノコを八頭身にしてあげても良かったのでは(笑)続編も期待しています。続いてシリーズの『恐怖新聞』を読む予定です。
2019/09/15
あも
あえて手塚治虫ではなく…ブラック・ジャックが、と言う。彼がまだ生きていたら。きっと最新型のAIによる治療もIPS細胞とも出会い使いこなし、そして技術を超えて必要なものを教えてくれただろう。どちらかと言えばリアルとは遠い、どこまでもマンガのキャラクターであるにも関わらず、彼がいたことは間違いのない事実、だと自分の心は認識している。BJ、ピノコ、Drキリコ。変わらぬ面々との再会が嬉しい。原作を隅々まで読み込んでいないと書けないさりげないエピソードの数々。BJ。彼はきっと、今も世界のどこかでメスを振るっている。
2019/09/16
keroppi
手塚治虫「ブラック・ジャック」を瀬名秀明が小説化。あまり期待せずに読み出したのだが、これが結構面白い。しっかり原作のエピソードをベースとしつつ、最新医学のIPS細胞や瀬名秀明らしいAIが絡んでいたりする。登場人物は、手塚治虫の他作品のキャラクターが演じているという「ブラック・ジャック」らしい懲りよう。さらに、手塚治虫も医者として登場する。手塚治虫が描いていた世界が、ここにはある。それぞれのシーンで、手塚治虫の絵を想像していた。もっと読んでいたいと思った。
2019/09/14
ぐうぐう
瀬名秀明によるノベライズとしては『のび太と鉄人兵団』に続く二作目ということになるのだろうか。しかし本作は、原作を安易になぞるノベライズとはまるで違う。なぜなら、ストーリーに関しては瀬名のオリジナルだからだ。『ブラック・ジャック』が描き続けてきた主題を深めつつ、医療ロボット、iPS細胞、遠隔手術など、最先端の現代医学を取り入れる野心的な構造が可能なのは、『BJ』という作品の耐久性、あるいは普遍性を証明している。(つづく)
2020/06/19
イトノコ
図書館本。高額の報酬と引き替えに、余人には不可能な手術を成功させる天才外科医ブラック・ジャック。ある大学でAI制御の手術ロボットが完成、開発者はB・Jに宣戦布告する。/驚きの再現度。短編5篇いずれも内容はB・Jそのもの。それぞれの短編の最後に登場人物のキャスト(手塚作品の)が書いてあるのもあって、絵が浮かんでくるようだ。ただし現代風のアレンジもあって、例えば第1話は原作のキャンサーハンターを彷彿とさせる内容だが、最新技術と人間の協働作業を描くのがより進歩的と言える。2話のあの人登場はびっくり。
2021/01/12
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