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サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社)

サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社)

サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社)

作家
辻仁成
出版社
世界文化社
発売日
2001-01-09
ISBN
9784418015016
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サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

光子という婚約者がありながら、豊が 惹かれていく 沓子という女性が いじらしい物語である。 愛し合った時間と その後のお互いの人生が 一部と 二部で 清冽に描かれる。 タイのバンコクを舞台にした 二人の恋は やや安易だが、華麗な別世界のようであり、 生きた記憶としては 良い人生だった気がする。 最後は 納得の終わり方、そんな 恋愛小説だった。

2018/10/28

主人公が結婚を間近に控えつつも別の女性沓子と出会い、肉欲的な4ヶ月間を過ごして迷う30歳の頃の話と、それから25年~30年後を描いた話の二部構成。辻さんの作品に登場する男ってどうしていつもこうなんだ!と憤りを感じるほど全く共感できず、女性の描き方にも疑問を感じた。たった4ヶ月の間の情事が情熱的に愛し合ったと思えるのは彼らにとって生活感のない非日常への逃避だったからだし、それは子どもの頃の秘密基地がいつまでも記憶の中に輝いて見えるのと同じこと。最後までズル過ぎて読後感が最悪。妻の光子も深読みすると結講怖い。

2014/03/03

masa@レビューお休み中

めくるめき官能。目の前で美しい人が誘うなら乗らない方がおかしい。貪るように互いを求めて快楽を享受する関係性。生産性などまったくない。だからこそ、そこに純粋な愛が芽生えるのかもしれない。互いの思惑の中で駆け引きをしていく。終わりがあるからこそ、際限なく求め続ける愛。愛してるの言葉がないのに、激しく愛し合っているのがわかるふたり。正しい答えなどないからこそ、愛は間違えだらけで愚かで切なくて美しいのかもしれない。

2018/01/01

mug

豊と光子、そして沓子の物語。いや…豊と沓子の物語か💦第一章では、結婚準備中の豊と光子。仕事で単身バンコクへと渡った豊が沓子と出会う。それから結婚式の前日まで、2人は共に甘く切ない時間を過ごす。国際電話越しに伝わってくる光子の心の広さが素晴らしすぎる…。第二章は、その25年後。昔の浮気相手のことが忘れられないとか、何なの?!という気持ちにさせられないのが不思議。相変わらず光子はできすぎていて…。豊と沓子の気持ちに入り込ませてもらった。私だったら、愛したことと愛されたこと、どっちを思い出すかなぁ?

2022/02/19

翔ちゃん

サヨナライツカ…先に映像化を観ていました。小説は母が持っていたのを見つけ、今回読んでみました。人は後悔する生き物で、恋愛においても大なり小なり、心に残ってしまった出逢いもあるでしょう…。人間は死ぬ時、愛されたこと?愛したこと?どちらを思い出すかという問いかけに、ちゃんと答えることが出来る人は、どんな人生だったにせよ幸せだったという気がします。映像では見えきれてなかった二人の女性の強さを感じました。 この物語の中で、いちばん不幸だったのは好青年という君だったのかも…。

2014/10/29

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