ナンシー関の名言・予言
ナンシー関の名言・予言 / 感想・レビュー
nemuro
2002年、39歳の若さで急逝した異能の消しゴム版画家・ナンシー関。彼女が活躍していた頃、熱心にコラムを読んでいた訳ではないのだが『ナンシー関の耳大全77』(武田砂鉄・編/2020年10月読了)と『評伝 ナンシー関』(横田増生/2023年1月読了)で、彼女のコラムの切れ味や人となりを知るにつけもっと作品(消しゴム版画&文章)が読みたくなった。そう思って探してみるととんと見当たらず。没後20年を経過。そんなものかもしれない。各誌から抜粋の本書。スクラップブック的で方向性が感じられず。編者名もなく物足りない。
2023/05/15
さらば火野正平・寺
まだ埋もれていた原稿があったかと期待したが、単行本未収録コラムは僅かで、基本はタイトル通りナンシー関の著作から名言や当たった予想の書かれた文章の抜粋集。読むと改めて夭折が惜しい才能。話題は古いが古くない。何かを暴く分析の鋭さは未だ誰にも超えられていないと思う。割と難しい言い回しで語っていたりするのだが、面白いものとして読める凄さ。テレビを扱う為、いつかは解る世代が居なくなるのかなと思うと残念。
2013/03/07
kei302
編集者の切り取り方が絶妙。接続語、勉強になります。「10年後、ヤワラちゃんは選挙に出ていると思う」2010年に実現。トレンディードラマと刑事ドラマ、生き残るのは・・。「解毒剤」という言葉を使って刑事ドラマに軍配を揚げている。「今更ながらであるが、芸能人にとっての結婚は芸能活動である」ママタレの増殖ぶりは言うまでもなし。山本陽子年下キラー説がベストびっくり。分かる人たちにしか分からないネタです。キムタクは巧く歳を取ったよ。生き残っている。ナンシー予言は外れることもあるよね。でも、紀香のその後は予測不可能。
2020/09/05
天の川
図書館の返却棚にあって、懐かしくて借りてみた。彼女の予見の確かさを検証する体裁でつくられており、その慧眼に舌を巻く。とは言え、この本、彼女の文章を寸断して再編成してあるために、しょっちゅう差し挟まれる編集者の意見が興覚めで、今一つスッキリしない読み心地だった。ナンシー関、早逝が本当に惜しい。
2019/03/18
ぐうぐう
タイトル通り、ナンシーのコラムの中でも、名言や予言を思わせる内容のものをチョイスした企画本。ナンシーは預言者を職業としていたわけではない。人の本質を射抜く能力を極めた結果、その人の未来が自然と見えてくる、つまりはオマケなのだ。ナンシーファンの間では有名な、谷亮子が選挙に出ると15年も前に書いていたことも、実際に選挙に出たことがすごいのではなく、なぜそのことを見抜けたのか、という部分こそが重要なのだ。(つづく)
2016/01/06
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