私の海の地図
私の海の地図 / 感想・レビュー
Paddle With Me
今年初めての1冊は石原慎太郎で、一種の旅行記。ヨットで巡ったもしくはダイビングで見た海の思い出が場所ごとに短い文章で書かれていて、どの場所の話もそれぞれに面白い。海が好きでマリンスポーツをやる人であれば、とにかく文章が上手いので海面の様子だとか目に浮かべることができそう。そして美しくて楽しくてときに思い出深い海の、戻ってこない日々を懐かしむような少し切ない文の綴り方と、終わり間際に少しだけ、裕次郎の話が出てくるところもとても良かった。いくつもの場所を少しずつ、最後まで飽きずに楽しく読み通せます。
2016/01/05
choku_tn
美しい写真と共に綴られる海をテーマとした回想エッセイ。「家庭画報」連載の単行本化。 長年外洋帆走協会の会長を務めたひとゆえ勇ましい話もあるが文章の基調は静かな心の声。日本屈指のブルーウォーター派の魂が宿った1冊。著者のお気に入りで没後棺に入れられた。
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