超傑作選 ナンシー関 リターンズ
超傑作選 ナンシー関 リターンズ / 感想・レビュー
HANA
前世紀1990年代、著者のコラムを貪るように読んだ一時期がある。その頃はテレビがまだ面白い時代で、下手すりゃ家にいる間は付けていた記憶があるけど、その理由の一つとして著者の影響があったと思う。本書はそんな著者のコラム傑作集であるが、現在読んでもその輝きは褪せる事がない。というか時を経て磨きがかかってるような。ヤワラちゃんの選挙に出るのを予想するとか只事ではない。初めて読む自伝(?)も収録されているが、これがまたバカバカしくて滅法面白い。「阪神ファンと喧嘩する白木みのる」って発想どうやったら出てくるんだ?
2023/03/21
キク
松本人志は「聞くに値するお笑い批評はナンシー関だけだ」と言った。確かに唯一無二だった。マツコが少しだけ近い気がする。「消しゴム版画」から出てきたナンシーと「同性愛雑誌編集者」から出てきたマツコは、その体型もあり、自分を含め冷酷に世界を観ている。「母の日に森光子に直筆カードを送るヒガシの立ち回りはすごい。やってるなー」「鶴瓶は笑わせるのが下手で『面白くない』と気付きにくい」「キムタクは『オレ、鼻毛あるよ』と言って見せる用に刈り込んだ鼻毛を見せてくる。でもその準備ってダサくないか?」20年経った今でも鋭いな。
2022/12/26
すしな
049-23.本業は、消しゴム版画がなのか、コラムニストなのか?どちらもクオリティが高いですね。2002年に亡くなってもう20年経っているのですが、本に載せるコラムを選んだ人のセンスかもしれないですが、全然古さを感じさせないですね。今も活躍する人たちの1990年代の論評なのですが、意外なツッコミをされている人もいるのですが、ほとんど今も同じイメージで面白かったです。
2023/04/08
ぐうぐう
生誕60年、没後20年の年に刊行された本書。そうか、ナンシーが生きていたら、今年で60歳だったのか。改めて、早逝だったことに衝撃を受ける。それ以上に、ナンシー関の活動期間が20年にも満たなかったことに愕然とさせられる。ナンシーのコラムを好きだった人達に必ず共通する体験として「この出来事をナンシーだったら、どのように書くか」「今売れているあの芸能人をナンシーだったら、いかに斬るか」といった妄想がある。没後、この妄想が何度発動したか、数え切れないほどだ。(つづく)
2022/08/10
あつこんぐ
図書館本。若い頃中島らもとナンシー関というキラキラさ皆無のお2人(失礼)にどハマりした時期がありました。図書館でこの本を見つけた時懐かしくて即借りましたが、今の時代なら確実に炎上するであろうコラムもチラホラあり、やっぱりナンシー関好きだなぁと思いました。蓮舫が都知事選に出馬したり、工藤静香の娘達が芸能界デビューしたり、ナンシーさんならなんて言うのかなぁと思いながら、もうナンシー節が聞けないのを残念に思います。お空の上でも色んな人のこと突っ込んでるのかなぁ。
2024/06/24
感想・レビューをもっと見る