童話と心の深層
童話と心の深層 / 感想・レビュー
POWER
私は「童話」というものに熱中した記憶がない。童話特有の朴訥とした語り口のせいで、ストーリーが無味乾燥なものに感じられるからだ。しかしこの本を読んで、単純で直線的に思えるストーリーも、深い背景のなかで動いているのだな、と思い直した。特に「ジャックと豆の木」が面白かった。
2013/08/29
tkr
子供の頃に読んだり見聞きした童話。なぜか心に残っている。改めて分析という観点で読んでみると、成人した今だからこそ余計に気付かされる部分がある。とくに"自立"や"死と再生"といった概念との結びつき、そして家族の在り方など世代間の連鎖というものについても考えさせられた。ただ20年近くも前の本なので、やはりユングやフロイトの象徴的な定義は少し訝しく感じたし現代の様相とは異にするとは感じた。(ジェンダーとか含め)ただなぜか興味をそそられる童話や民話。複雑な物語ではないのに印象には残るという不思議さがやはり魅力。
2023/09/27
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