個人心理学講義: 生きることの科学 (アドラー・セレクション)
個人心理学講義: 生きることの科学 (アドラー・セレクション) / 感想・レビュー
佐藤かずお
うーん、難しい本ですね。 アドラー心理学を学ばれてまだ日の浅い方は、本書は難解かと思います。 アドラー自身の著作を読もうとするなら、その前にある程度、アドラー思想を解説した本を読んでからにしたほうがいいのでしょう。 サブタイトルの「生きることの科学」を、理性と経験をよりどころとして生きていくこと、先人の言葉の端々に囚われることなく生きていくことなどと解釈すれば、アドラー心理学は科学なのである、という前提にたって書かれあるように思います。 アドラーの口調で講義を聞いているという感じでした。
2021/02/27
Jun Shino
アドラー心理学の入門書的な本らしい。1929年の作品。ふむふむと読み込んだ。いくつか独特のキーワードがある。 10ページほどの章が13あり、劣等コンプレックスと優越コンプレックス、ライフスタイル、早期回想、共同体感覚という言葉を使い、さらに症例も引きながらアドラーが確立した個人心理学について説明がなされている。劣等器官とその場合の育ち方や夢の分析など面白かった!
2017/11/04
amanon
表紙には「アドラー心理学入門決定版」とあるが、それはちと疑問。それにタイトルに「講義」と銘打っているのであれば、中身も講義風でないと。それはともかくとして、これまで読んできたアドラー関係書で覚えた違和感(左利きへの偏見、神経症の原因を甘えに帰する、鬱病患者の定義など)を本書でも覚えたが、それでも以前よりアドラー心理学が身近に感じられた気がする。個人的には何番目の兄弟に生まれたかということによる性格形成の分析が興味深く読めたか。とりあえず更にアドラーの著作を読みたくなった。後、本書を読め返したい。
2016/12/10
ヂャニスちゃん
なかなか読み進まず、読み終わるまでに約5ヶ月半を要してしまった。翻訳本の難しさを感じる(内容にも拠るとは思う)。また再読したい
2023/03/08
IGBB
文体が難解であるので、結論から、場合によっては岸見氏による解説から読み始める方がいいかもしれない。とはいえ、関連本を多く読んだ者にとってはアドラー自身による論を読みたい、先入観にとらわれたくない、というのも事実。印象に残った記述としては、●ライフスタイルは、子ども時代に形成される、即ち、四、五歳に発達する原型の中で結晶化される●子どもの指導に関して主たる目的は、有益で健康な目標を具体化する適切な共同体感覚を育成することである●子どもの原型は、単に人生を経験しただけでは変えることができるものでもない。
2021/03/31
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