わたしのげぼく
わたしのげぼく / 感想・レビュー
ヴェネツィア
上野そら・文、くまくら珠美・絵。文と絵のコンビネーションがとってもうまくかみ合っている。文はネコ(名前は不明)の一人称語り(漱石の『吾輩は猫である』の現代版なのである)。「げぼく」4歳から18年間を経て、先に逝く。「…だから、げぼく。 泣くな」から後は、読者が泣いてしまうだろう。「わたし」(ネコ)と「げぼく」の愛情の物語。絵もよくこれに応えている。けっして上手くはないのだが(しかも、いささか漫画的でもある)ネコの表情は実によくとらえている。ネコ好きにはお薦め!
2024/10/05
馨
猫目線で読み進む大人向け絵本。飼い主のことを「げぼく」と思いどんくさい飼い主を嘲るネコ。最初は猫ってのは皆飼い主をこんな風に下に見ているのかと驚いたものの時を経て、お互いに大きくなり、猫が先に年をとり逝ってしまう流れとなりますがその時点で猫と飼い主との関係は非常に大きい、一生の絆となっている。猫も幸せな人生だったと思って天国で待っていてくれるという。猫を飼ったことはありませんが、今まで出会って仲良くなった猫たちが私のことを覚えてくれたままで天国で待っていてくれるといいなあと思いました。
2017/08/26
三代目 びあだいまおう
読友さんのお薦めにて拝読。『わたしのげぼく』タイトルからは逆の想像してましたが、わたしは『ネコ』で、そのげぼく(下僕)が『飼い主(正確にはその家の子供さん)』です。 なるほどそういう視点ね!我が家もネコを家族に持つ身、うん確かにうちのも同じようなこと考えてるような気がする(笑) 何気にネコちゃんは気高いからな、私を家族内ヒエラルキーで一番下に見てるだろうし、当然自分の方が上だと思ってるだろうし。やがて必ずくる別れ。なるほど、ペットを喪った哀しみをほんの少し癒してくれる素敵なお話です‼️🙇
❁かな❁
これはもう絶対外で読んだらダメな作品。図書館で予約中ですがしばらく回って来そうにないところブックカフェで見つけました。小説ではなく絵本だったんだぁと思い、読みましたが後半の約10ページでめちゃくちゃ涙。カフェの端っこの席だったので何とかバレてないと思いますが泣いてるのバレないようにするの必死でした。絵本だからと侮るなかれ。文章もシンプルで短いし、うるうるするぐらいで大丈夫かなと思ったけど全然無理でした。猫ちゃんの言葉がどれもたまらなくて感想書きながらもまた思い出して涙が溢れてしまいます。猫ちゃん、またね。
2018/05/02
p.ntsk
これはアカン、アカンやつや。一読して涙。読み返して涙。他の方のレビューを見てまた涙。オレ様口調のくせに親愛の情溢れるメッセージがたまらない。これは何度読んでも泣くだろうな。猫と猫を愛する人のためのレクイエム。傍に猫がいたら思わず抱きしめそう。私も下僕になりたい。
2019/05/29
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