ミライの源氏物語
ミライの源氏物語 / 感想・レビュー
starbro
山崎 ナオコーラは、新作中心に読んでいる作家です。タイトルから著者版「源氏物語」かと思いきや、著者独断と偏見の「源氏物語」解釈本でした。「源氏物語」は、未来も読み続けられて行くんでしょうね。 https://www.book.tankosha.co.jp/shopdetail/000000001869/
2023/03/21
アキ
現代の感覚で源氏物語を読むと、不倫だらけで、ロリコン、性暴力、ホモソーシャルにマウンティングとアウトなものばかり。それでも、源氏物語にはそれを上回る魅力がある。平安時代の社会規範は現代からは推測することは出来ても理解はできない。しかし、人間の行動は1000年前と現代でそれ程変わらない。登場人物はおよそ500人と言われる物語の多くは男と女としか書かれていない。著者はノンバイナリーと性自認している作家。ジェンダーという視点から捉えた源氏物語の読み方だけでなく、男女の行動から深くこの物語を考察している。
2023/05/27
クプクプ
評判ほど、出来は、良くなかったです。著者の園芸エッセイを読んだときにも感じましたが、この作家さんは、その分野の師匠を持たないで、インターネットで調べて、その結果の一言一言のアウトプットの重みは、割と軽いと感じてしまいました。しかし、私は源氏物語などの古典は素人なので、私のレベルにはピッタリでした。また、女性がされたら、嫌なことが詳しく書いてあり、勉強になりました。今後、私も女性に対して、そのような行為はしないようにします。源氏物語の引用と、現代語訳の箇所は流石に文章が美しい、と感じました。
2024/08/29
はっせー
源氏物語を読んだことがある人や源氏物語を読もうとしている人におすすめのほんになっている!この本は山崎ナオコーラさんが現代の視点から源氏物語を読むというスタイルになっている。例えばロリコン。主人公の光源氏は幼少の紫の上を自分のところへ引き取って自分好みの女性に育てて結婚した。確かにゴールは結婚かもしれないがやっていることなどはロリコンと言われていることをしている。この本は源氏物語はヤバい本だよって言っているわけではなく社会が変わっても読み続けられる源氏物語の読みの可能性を言及した本になっている!
2023/12/06
うののささら
源氏物語をフェミニストのナオコーラさんが考察するとこうなるか。桐壺はマザコン、紫の上はロリコン、六条御息所はマウンティングなど登場人物と現代社会を絡めるのは楽しい。二元論の性別とステレオタイプの異性愛で語られる源氏物語。フェミニストとしては当時の女性の扱われ方は性犯罪でジェンダーに対する気配りがなく、女性が男性から自立して生きていけないのはいけない。物語の考察は面白くとても良かった。紫式部が書いた作中には名前はなく、名称は後の時代につけられたあだ名とは知りませんでした。
2023/05/20
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