古本マニア雑学ノート 2冊目
古本マニア雑学ノート 2冊目 / 感想・レビュー
袖崎いたる
これはおそらく女性には理解され難い世界なのだろう。――そんな古書“収集”マニアの世界が覗ける一冊。ぼく自身も自室を(数えたことはないが)千冊以上の本に埋もれさせている人種なので、休日にたった一人で古書展目掛けてリュックを背負って出掛ける物好きの気持ちがわかる。この本の中で第一に共感したのが、帰りの荷物の重さを「この重みがわからない人間は、コレクターになれません」「古書展で一番うれしいのは、帰りの紙袋の重さですね」――という感想であった。古書マニアには、オタクが年二回コミケで背負うよりも、重たい喜びがある。
2015/10/11
あび
2巻のほうを先に読了。古本の世界は深い。奇書は山ほど存在している。コレクター精神が無くて本当に良かった。
2019/06/04
bapaksejahtera
著者自身本書の正編とする同種著作の2冊目。確かに拾遺の趣があり、この著の後、著者による古本モノは出ていないようだからこれで書き納めのような気分であったのかも知れない。本書の特徴をあえて言えば、まずは古書店主を前に語る内容の前書き。暫く前に読んだ前田雅之著「書物と権力 中世文化の政治学」の主張に繋がる読書教養主義がついに死滅。出版社はコンビニ・キオスク販売に注力し、書店販売は目まぐるしく移り変わる「平積」を競うだけになった等の出版文化論。さらには本文と重複するものの、巻末の古本用語事典という所が目を引く。
2020/08/14
pochi
1998年 2月6日
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