センス・オブ・ワンダーを探して ~生命のささやきに耳を澄ます (だいわ文庫) (だいわ文庫 C 174-2)
センス・オブ・ワンダーを探して ~生命のささやきに耳を澄ます (だいわ文庫) (だいわ文庫 C 174-2)
- 作家
- 出版社
- 大和書房
- 発売日
- 2017-06-10
- ISBN
- 9784479306559
センス・オブ・ワンダーを探して ~生命のささやきに耳を澄ます (だいわ文庫) (だいわ文庫 C 174-2) / 感想・レビュー
やすらぎ
福岡ハカセと阿川姉に引き込まれ、読書は終わったけれど対談は永遠に続く熱量。…細分化された世界から大きな物語は見えてこない。センス・オブ・ワンダー、神秘的な感性を忘れてはいけない。人間の想像力はたかが何十年か先にも到達できない。だから今やっていることをちゃんと洞察する力が必要。疑問をただ調べるのではなく、何を調べるのかが大事。…細菌とウイルス、ゲノム解析から顕微鏡の父やフェルメールまで、対談はウィットに富んでいる。子どもの頃に出合った自分だけの体験が、今もお二人の支えとなっている。再び世界を繋ぎ直すために…
2021/09/25
naoっぴ
生物学者の福岡博士とインタビュアー阿川さんが、生命科学の視点からさまざまな発見や文明を語りあう。生き生きとした会話に、目を輝かせて語る福岡博士が目に浮かぶよう。生命の神秘も自然の仕組みも人の考えが及ばないような動的平衡の上に成り立ち、ある一面だけを切り取って見ても解決しないということ、一方、全てのものを細かくパーツに切り分けて金銭化する今の経済活動の在りかたには疑問を投げかけ、全体的な視点と想像力で思考する重要性を語る。二人の示唆にとんだやりとりには考えさせられることも多く、興味深く楽しい対談だった。
2017/08/31
chiseiok
生物学の大御所福岡ハカセと、最強のプロフェッショナル・シロウト、阿川姉さんの対談。読む前から面白くないはずは無いんだろうなと思っていて、実際面白かった。ただし想像していた内容とはちょっと違ってました。自分的には、福岡先生が語る生命科学の最先端命題について阿川さんが分かり易くも鋭いツッコミをするピリピリのセッションなのかなぁと思ってましたが、実際には現代生命科学の在り方についての問題提起、子供時代の過ごし方等、まったり語る柔らかな啓蒙書といった趣き。これはこれで悪くないけど…ん~『動的平衡』も読んでみよう。
2017/06/18
Sakie
福岡先生の話している方向はいつもと同じなんだけど、相手が阿川さんってとこと、子供の頃熱中した本の話が目新しい。さて、「なぜ動的平衡の考え方が主流にならないのか」と訊かれた福岡先生の応え。機械論的な考え方のほうが資本主義社会に馴染むから、動的平衡は一般に受け入れられないのだ、と自己分析している。つまり、全ては動的平衡にあり、人間の単純な因果論的作為は無意味と言ってしまっては、資本主義的活動をしている人は儲からないし、お金や労力を費やして満足していた人は不安に陥るでしょうからね。でも、そっちが本当でしょうね。
2018/12/18
ボル
「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソンを意識したタイトル。阿川さんと福岡先生の子供時代の話から福岡先生の研究内容を詳しく語っている。うまく話を引き出しているなあと思う。私は福岡伸一を詳しく知らなかったので、興味深く読んだ。特に動的平衡の話、興味を持ったので早速購入した。他にもドクトル先生の翻訳などを行っていたのか・・・驚きと子供の頃に何か楽しい不思議な経験を自分も行ってこそ今があるのだと感じる。さて、子供の頃の経験、色々考えてみた。自分を振り返る機会を得られたことがなによりの発見であった。
2019/08/03
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