私がなぜ狂わずにいるのか
私がなぜ狂わずにいるのか / 感想・レビュー
misui
「私はなぜ狂わずにいるのか」あるいは「彼はなぜ狂気に生きているのか」。精神医療・患者、それぞれの立場から狂気を検証することでその内実を測る。正気と狂気の間には越えがたい壁があり、狂気に見舞われることは理不尽な災厄であり「疾患」である。疾患であるからこそ薬物療法が必要とされもし、治療のために患者の狂気の物語に耳を傾ける必要も出てくる。精神科医を「狂気という物語を読み解き、それを『病気の克服』という物語へ編集し直す者」とするスタンスは非常に誠実で好ましい。
2011/06/07
yarake isuke
正しい書名は『私はなぜ狂わずにいるのか』。内田樹先生と名越康文先生先生が著書の中で春日武彦先生のことを話していたのがきっかけで本書を手に取りました。論理が明快で、しかも人間味がある文章でした。しばらくはまりそうです。狂気という一般的に都合良く使われている概念に対し、精神科医の現場からたんたんと事実をあげて本当のことを教えてくれます。「我々の身体、我々の心はにぎやかである。」(215p)
2010/08/09
おい
狂気について書かれているようだが、なんだか話がアチコチに行って非常に読みづらい。集中して読み続けると得ることも多いのかもしれないが、それも辛い。 ★★
2024/01/18
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