13歳は二度あるか―「現在を生きる自分」を考える
13歳は二度あるか―「現在を生きる自分」を考える / 感想・レビュー
マッピー
意外ではあったけれど、吉本隆明って性善説のひとなのかもしれない。残念ながら私にはそうは思えない。人の善意に付け込んで、自分はいい思いだけをしたいという人は間違いなくいる。自分の仕事を押し付けて平気な人、借金を踏み倒して平気な人。吉本隆明の周囲に善意の人しかいなかったのか、それとも時代の違いなのか。目次を読み進めて最後の行。”人間は自分が生きた時代を引き受けていくしかない。”今まで読んだ吉本隆明の本のなかで、一番読みやすくてわかりやすかった。13歳用だからか。
2019/06/07
ツキノ
吉本隆明氏が亡くなったあと、図書館に本を捜しに来た方がいて、児童書のこれは借りられなかったのだけれど、わたしが借りてきた。長男にも読ませよう。
2012/04/08
佐保(さほ)
14歳と9ヶ月です▼私は小説がとても好きですが、説明文などは苦手です。しかしこの本はとてもわかりやすく、それでいて深いと思いました。私は昨年の四月に14歳を迎えて以降、「脳死」のことを頻繁に考えてきました。あと一年で「臓器提供カード」を持つことができるからです。この本の「実際に死ぬ直前までくると~」などは、とても参考になりました▼本当に素晴らしい本です。もちろん全てをもろ手を挙げて賛同することはできかねますが、それこそ吉本氏の言う「個人としての個人」でしょう。
2010/01/23
木ハムしっぽ
吉本翁が13歳の若者に優しく語りかけるような本書。戦時下に思春期を過ごした著者の、反省と戦死者への思いは傾聴に値する。
2021/07/08
いのふみ
すごく根源的なところを、いとも簡単に抉ってくるから、のけ反りそうになる。鋭い。いま、13歳の人にも、かつて13歳だった人にも。
2018/01/21
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