孤独と不安のレッスン
孤独と不安のレッスン / 感想・レビュー
nico🐬波待ち中
孤独と不安に関するエッセイ。「本物の孤独」と「前向きの不安」を見つけ、それを楽しみ共に生きられるようになるための練習帳。人は残念ながら、孤独と不安から一生逃れることなどできない。ならばそれら負の二大要素とどのように付き合っていけば良いのか、鴻上さんが丁寧に導いてくれる。特に印象的な言葉は「友達ができればラッキーだけど、あわない人と無理に友達にならなくてもいい」「人間は分かりあえなくて当たり前」。学生時代、こんな風に言ってくれる大人が身近にいたら、どんなにか救われたことだろう。自分なりに消化してしきたい。
2019/09/22
ゼロ
前半は孤独について、後半は不安について書かれていました。私が印象的に残っている言葉は、はじめに書かれていました。「神や教祖を信じた瞬間、孤独と不安が消えるのなら、もっと宗教団体はおだやかでゆるやかな活動になっているはずです。つまり、どんなものを信じても、受け入れても、人は一生、孤独と不安からの自由にはなれない、ということです」。この本は「本物の孤独」や「偽物の孤独」、「前向きな不安」や「後ろ向きな不安」を書いてますが、人生の答えを書いてあるわけではありません。ちょっとした処方箋を優しい語り口調で示してます
2017/10/30
美登利
2006年の本。読み友さんのレビューから知り鴻上尚史だ!と思って借りました。しみ渡る優しい言葉。当時、早稲田大学で教鞭を執っておられた鴻上さんが、ワークショップを開いておられた鴻上さんが若者たちに感じたことを綴っています。若者だけでなくとっくに中年になった私でも時に不安になることはありアドバイスを貰えました。インターネットに頼らない生活はもう出来そうも無いけれど、孤独と不安に向き合う時間を作ること。若いうちに一人暮らしを経験してと!私もたった1年間だけだったけど時に襲うあの心細さは今でも忘れられない。
2021/03/17
Y
「人間は一生孤独と不安から逃れることはできない」と言われたら、なんだか立ちくらみすら覚えそうだけど、本書はそこで終わらない。「本当の孤独」と「前向きの不安」を見つけていくことを提唱している。体と心のこわばっていた部分が自然にほぐれていくような、そんな安らぎを得た。自分の不安を対処するにあたって、心ばかりではなく体に目を向けているのが新鮮でおもしろい。つらいときに勇気を与えてくれるような言葉を持ちなさいと最後に書いてあったけれど、その言葉を励みにこれからも活字の海を航海していきたいと思った。
2014/03/11
ひろ20
私は、この歳になるまで、人生の中で一回も、一人暮らしを経験した事がない。鴻上さんは、若いうちに一人暮らしをして『孤独と不安のレッスン」をした方が良いと言っている。暗い部屋に帰って電気を付ける。寂しいだろうなと思う。主人が先に逝けば、そこからが私の孤独な人生になるのか、それは絶対に避けたいな。読みやすくて、ヒシヒシと伝わるものがありました。学生の時にこの本に出会いたかった。
2019/11/10
感想・レビューをもっと見る