談志絶倒 昭和落語家伝
談志絶倒 昭和落語家伝 / 感想・レビュー
姉勤
写真がいい。モノクロなのに生々しい、と言うか生き生きしている、演じている声音が聞こえてくる様だ。若き日に談志が感じ、晩年に評する。大師匠、名人、上手、師匠、兄さん...好きだったり、憧れだったり、嫌いだけど気になったり、価値観が合わなくても認めていたり。当時を振り返りザックバランに語る談志師も、いまや歴史の落語家の仲間入り。いくら死んだ名人の像や音源を有り難がっても、今、ナマの贔屓の落語家の噺の方がいいのかもしれない。
2013/07/04
gtn
故人となった名人の写真に、談志が実体験を添えた、今となっては歴史的資料。特筆すべきは、最晩年の八代目文治。文治の笑顔なぞ、他に残っていないのではないか。当時は"臭い芸"と評されたらしいが、師の写真と評伝を見る限り、抜きん出た名人であったことが窺える。
2023/12/01
おじいやん featuring おじいちゃん( ̄+ー ̄)
1つの事に真摯に向き合ってきた奴は皆味のあるいい面構えしてますわ。作者立川談志が撮影の田島謹之助にくわれてます。こんなん他には知りません。写真が素晴らしいすぎるよー本当。
2016/09/06
浅香山三郎
田島謹之助氏撮影の落語家たちの写真に、談志師が文章を寄せる。大半が人形町末広といふ、既に無くなつてゐる寄席での演目を記録したもので、クセがあるがどこか魅力のある昭和の落語家たちを、これまたクセのある談志さんが語る。藝術協会の落語家には、談志さんの評価は辛いなあ、と思ひもしたが、写真を見ただけで(結構マイナーな)演目を当てる辺りはさすが。
2017/01/16
hitsuji023
この本の中に出てくる落語家をほとんど知らない。知らないけれど、談志の文章を読んでるとその雰囲気が伝わってくるから不思議だ。談志の語りのうまさである。それぞれの噺家の人生が見えてきたり、談志の芸論が面白い。
2023/07/30
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