「自分のために生きていける」ということ―寂しくて、退屈な人たちへ
「自分のために生きていける」ということ―寂しくて、退屈な人たちへ / 感想・レビュー
みゃーこ
いい文章だ、これは役立つ考え方だ、と思うところを赤線で引くなら、この本は赤く染まってしまうほどだろう。しんどさを抱えた人、不遇な境遇をサバイブしてきた人、その他自分の弱さに嫌気がさした時、どんな状況にいても人生を楽観する力を与えてくれる、それが「自分のために生きていける」力だと思った。非常に肩の荷が下りる言葉がふんだん。
2015/05/19
テツ
ぼく自身はわりと一人で何でも熟せるし独りという状態をエンジョイできるタイプなので新たに学ぶ部分はあまりなかったが(自分勝手で独善的なだけとも言う)全てを他者の創り上げた価値基準に委ねているが故に自縄自縛に陥って苦しんでいる膨大な数の若者たちには是非読んで頂きたい内容だった。まずは自分が心から望むことを自身の内側から抉り出すこと。それがどれだけ社会的に認知されず、歓迎されない望みだとしても、自分だけはそれを尊び慈しみ、大切に抱き続けること。そうした小さな心の動きからしか自己肯定感は生まれてこない。
2022/05/20
takaya
自分の「本当」の欲望を知る事、向かい合う事が大切。「本当の」というのが一つのポイントとなる。例えば、自慰行為は性愛のすり替えの行為であり、それはかえって本当のセックスへの欲望を高めてしまう。だから、自分の本当の欲望と向かいあわなくてはならない。自分の退屈感・寂しさ・怒りを押さえ込んではダメ。その感情と向かい合う事が大切。パワーゲームを降りる事は不可能だが、勝ち負け偏重からは抜けるべき。正々堂々とゲームを戦い努力し、勝ったら胸を張り、負けたら潔く負ければ良い。負けるのは痛みを伴うが、あなたの心の宝は増える。
2011/11/21
森
図書館で借り、ザックリ読み、難しい内容、分類し難い内容をわかりやすく分類し直し、非常にバランスが取れています。良いと思います、次回借りた時にじっくり読みます。
2015/06/07
Baron
斉藤学氏の著作は、それぞれの本で言っていることが重複していたりするのだが、裏を返せばそれほど著者が伝えたいことなのだろう。 本書でも、人間関係における支配と競争・コントロールといった「パワーゲーム」の虚しさを軸に、「寂しさ」とは何か?「退屈」とは何か?「嗜癖」とは?といったテーマが語られる。 特に、「寂しさ」に対する洞察は秀逸で、「自立した人とは、いつも適度な寂しさに耐えている人」という記述。決して「耐え難い寂しさ」ではないのがポイントだ。(続く
2015/04/16
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