現代文学論争 (筑摩選書 4)
現代文学論争 (筑摩選書 4) / 感想・レビュー
ステビア
小谷野先生の面目躍如といったところである。不毛な論争が多いなと思った。
2018/07/05
柳田
数えたら、小谷野本は単著はこれでたぶん59冊目になる。ずいぶん読んだなあと思うが、重厚な伝記などがまだだいぶ残っているのでぼちぼち読んでいきたい。本書はタイトルの通り、現代日本での文学をめぐる論争を17集めたものだが、ノンフィクションの面白さがある。しかし、著者も書いている通り、活字上での論争というのはどんどん縮小してしまっているのだろう。この本は臼井吉見『近代文学論争』という本のあとを受けて書かれたそうだが、臼井著は75年に上下巻が刊行。本書のあとを受けて新しい本が書かれるのは何年あとになるだろうか。
2018/06/04
May
小谷野氏2作目かな。反感、批判を恐れない批評のオンパレード。「平地に波乱を起こすように論争を起こすことが好きだというわけではな」いとのことだが、とにかくおかしいことはおかしいと言わないとすまない性格らしい。よって、あちらもこちらもビシビシと批判する。ただし、評価すべきところはきちんと評価しているので、私としては好ましい態度だと思っている。かくありたいとも思う。しかし、(書かれていることが大筋で正しいという前提付きではあるが、)文芸評論のいい加減さよ。ユリイカ太宰号をつまらんと思った私は正しいと実感したよ。
2022/02/05
モリータ
宮沢賢治論争のところだけ読み直し。関連のものを読むなら国柱会とか石原莞爾・大川周明とかとの関係のがいいかな。玉石混交だろうけど。
2013/11/24
kokada_jnet
この著者にしてこの題材。面白くないわけがない。論争の原資料を丁寧に拾い、ゴシップや私見も大胆に交えながら、まとめていく。「江藤淳の論争」「筒井康隆の戦い」といった章もこの本にあるが。「小谷野敦の戦い/論争」を誰かにまとめてもらいたい。
2010/11/06
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